「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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投稿日:2013年5月28日 9:58 pm
もち麦の麦刈り、やっと始まりました。刈り取り時期のもち麦畑はきれいな紫色に染まり、見ているだけで感動します。しかし、もち麦の畑に見とれている余裕はありません。もち麦の収穫・脱穀の後、乾燥、ゴミ取りといった一連の作業があって、最後に袋詰めして売り物にするまで1袋30kgほどの麦の袋を数十から百袋も扱う重労働が続きます。とくに今年は前年より栽培面積を増やしたので労働量も面積に比例して増大するため、この時期をどう乗り切るかが大きな課題です。ところが、はじめから躓きました。
麦刈りには「コンバイン」という機械を使うのですが、今回はトラブルもあってうまく使いこなせず、もたついている間に3日もロスしてしまいました。そうこうするうちに首都圏は明日にも梅雨入りとか。刈り取ったもち麦はいま、ビニールハウスで乾燥中です。この先、晴れてくれなければもち麦を乾燥することができず、このままでは売り物になりません。こういう事態は予測できたはずですが、具体策まで考えていませんでした。とりあえず、今年の梅雨がカラ梅雨になることを期待するしかありません。
今週末の6月2日(日)と来週8日(土)の2回、もち麦畑で麦刈り体験の会を開催します。麦を刈るだけでは物足りないと思い、新もち麦を白米に混ぜて麦ごはんを炊いて試食してもらう予定です。試食用に間に合わすためにもこの先ずっと雨模様では困るのですが、どうなることでしょうか?
投稿日:2013年5月20日 10:24 pm
土の学校の自由参加科目として昨日、サツマイモの植え付け講座を開催しました。サツマイモは広い面積を必要とするので、1区画約30㎡の体験農園では取り上げにくい作物です。そこで、別に用意したサツマイモ畑で実習することにしました。
まず畑に畝を立て、ビニールマルチで畝を覆い、マルチにスリットを入れて苗を植え付けます。これを畝立てから始めたのでは、1本40mの畝ですからこれだけで1日終わってしまいそうです。そこで予め耕運機を使って畝立てをしておき、畝をビニールマルチで覆う作業から始めました。
40mの畝のマルチ掛けをを一気にやるのは大変なので10mずつに分け、何人かで分担しながら作業を進めました。クワを使ってマルチの裾の部分に土をのせ、土の重みでマルチが風にとばされないようにします。そのためにはマルチの裾にしっかりと土をのせなければならず、クワの使い方に慣れていないと大変です。参加者の中には力任せにクワを振っていた人もいて、翌日から筋肉痛に悩まされないかと心配でした。最後にマルチの上の植え溝にサツマイモの苗を斜めに挿すように植え付けて終了です。
今年はサツマイモを40mの畝10本分、植え付ける計画で、昨日の講習会ではこのうちの1本の畝に苗を植え付けました。「他の畝もお願いしたいのですが、希望者いますか?」と聞きましたが「やります」と答えてくれた人はいませんでした。6月にはスイカとカボチャの植え付けをします。もっと広い畑なので作業はさらに大変そうです。何人がついてきてくれるか楽しみです。
投稿日:2013年5月6日 7:08 pm
今年は作物の成長早いです。柏たなか農園の主力作物である「もち麦」は前年より1週間以上早いペースで成長しています。昨年は収穫開始が6月4日でしたが、今年は5月中に収穫を始められそうです。
これに伴い、もち麦の「麦刈り体験」は6月2日(日)と8日(土)に開催することにしました。柏たなか農園のもち麦ファンの皆様にお集まりいただき、モチ麦の麦刈りを体験していただこうという企画です。日程は麦の成長を見て決めようと考えていたのですが、思ったより早かったので日程も繰り上げました。
この麦刈り体験、昨年秋から募集してきた「麦畑オーナー」の皆さまは無料ご招待です。それ以外は1グループ1000円の参加費で体験できます。麦刈りした後はもち麦ごはんを召し上がっていただきます。稲刈り体験はよく見かけますが、麦はあまりないでしょう。麦刈り体験のいい機会です。ご関心ある方はぜひお申し込みください。
麦だけでなく春野菜全般に成長のペース早いです。野菜作り教室「土の学校」でも植え付ける苗がどんどん育ってしまうので、予め決めておいた作付スケジュールを前倒ししなければならなくなっています。
投稿日:2013年4月29日 6:34 pm
2013年度土の学校の春の集いを昨日、開催しました。今年は「柏サラダ」なるものにトライしてみようというわけで、柏市のホームページを検索して気に入った3種類のレシピを取り上げました。カブとネギのシャキシャキサラダ、ホウレンソウのピリ辛、ホウレンソウとカブを使ったご当地トマト鍋。いつものバーベキューと焼きそばも食べました。柏たなか農園の自然環境の中で食べる料理の味は格別でした。
シャキシャキサラダはカブとネギを細かく切って氷水に入れてしゃきっとさせるのがポイントだそうです。油揚げはバーベキューの鉄板でこんがり焼いて、ポン酢とゆずコショウを合わせ、カブの葉をトッピング。ホウレンソウのピリ辛はシメジといっしょにゆでたホウレンソウにワサビしょう油をあえただけ。いずれもとっても簡単なのにとてもいい味。トマト鍋は水を入れ過ぎてしまい、できばえはいま一つでした。いつか再挑戦したいです。
土の学校では野菜の栽培のし方を勉強しますが、収穫した野菜の調理という後工程も大事です。春の集いで「柏サラダ」を取り上げてみて、簡単な調理でもとてもおいしい野菜料理ができることを確認することができました。
「柏サラダ」というのは、全国のトップクラスの生産量を誇る柏のカブ、ネギ、ホウレンソウを使ったサラダのこと。この3つの野菜を使ったサラダを公募したところ全国から47の提案があり、その中から市民賞が選ばれました。
柏サラダのレシピを印刷したカードがつくばエクスプレス(TX)柏の葉キャンパス駅前のUDCKなどに置いてあり、誰でも入手できるようになっています。柏サラダを一つのきっかけに、全国的にも有力な野菜産地である柏の野菜をもっとアピールしたいです。
投稿日:2013年4月13日 11:16 pm
オスのヤギが2頭、柏たなか農園に来てから今日で丸1年になりました。生まれたのは2011年12月なので1歳を過ぎた盛んな時期です。名前は黄色の首輪をしているのが「キイロくん」、青い首輪(首輪が切れてしまったので今は赤いのを着けています)は「アオくん」とつけました。でもヤギたちはいまだに覚えようとしません。人がつけた名前などヤギたちは関心がないのでしょう。彼らの関心事はもっぱら食い物の草。おいしい草を目の前にして2頭のヤギが文字通り「角突き合わせて」ケンカをします。
ヤギを飼い始めたそもそもの目的は畑の雑草をきれいに食べてもらうことでした。実際には好きな草を選び取って、嫌いな草は見向きもしません。このためなかなか芝生のようにきれいにはなりません。必ずしも当初目的にはそぐわなかったかもしれませんが、時々近所の子供らが農園に遊びに来てくれたり、農園の近くでイベントがある時など連れて行くとすっかり人気者になってくれたりと、別の意味で貢献してくれています。
そんなこんなでこの1年はヤギの世話に明け暮れたといってもよいでしょう。生き物ですから1日たりとも世話をしないということはできません。毎日の農作業はヤギを小屋から出すところから始まります。小屋から出したヤギが最初にすることは1晩ためた小便を出すこと。ヤギの小便は結構長く、3分くらいは普通です。小屋から出したヤギを草の多そうな場所に連れて行き、草を食わせます。ヤギを外に出している間にヤギ小屋のお掃除です。晴れた日は外に出しっぱなしでも良いのですが、雨模様の時は雨が止むのを待って外に出すようにしています。降ったりやんだりの日は空模様が変わるたびにヤギを小屋から出したり入れたりと振り回されます。
1月の大雪の日も、先週の大風の吹いた日も、ヤギの世話は続けなければなりません。ヤギの世話をするようになってからほとんど休めなくなりました。どうしてもという時にはボランティアで来てくれている岡本さんに頼んだりしていますが、ひんぱんにというわけにはいきません。柏たなか農園を始めた時は好きな時間に畑に来て好きなように農作業をして、適当に休むことができると思っていました。それが一転、ヤギが来てからというもの、ほとんど休めなくなりました。「休めない生活」はいつまで続くのでしょう?
今日、たまたまラジオから流れてくるおしゃべりに耳を傾けていました。沖縄では山羊の睾丸の料理があり、番組の出演者の一人がそれを食べた経験を語っていました。柏たなか農園のヤギは満1歳を過ぎ、盛んな時期なので料理して食べたらおいしいかもしれないなどと一瞬思ってしまいました。ヤギを食べてしまえば「休めない生活」にピリオドを打てるわけです。自分で飼っている動物は口にする気になれないという人もいますが、もしもそういう事態になったら私はどうするでしょう?