「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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カテゴリー
投稿日:2011年1月25日 6:30 pm
「土の学校」の講習会場に使っているビニールハウスの中でいま、発酵肥料を作っています。年末に買い集めておいた素材を組み合わせて70度程度の高温で発酵させ、微生物を大量に含む発酵肥料を作り、畑の野菜に施すことにより、健康で食味も良い野菜を育てようという狙いです。
発酵肥料の素材は、油粕をはじめ魚かす、カニガラ、ヌカ、落ち葉などです。それに水分を加えて水分量が全体の50~60%になるように調整し、外側を稲ワラで覆います。今回使った素材は分量にして約150kg。これらの素材をバクテリアの働きで発酵させます。まずはじめに、買ってきたコメ麹に含まれる麹菌がスターターとなります。発酵の際の熱で温度が上がったら「切り返し」といって、積み上げた素材の外側と中側を入れ替えるように積み直します。これを何回か繰り返すうちに、温度や酸・アルカリのバランスの変化などで活躍するバクテリアの種類も次々と交代し、発酵肥料ができて行きます。
今回、素材を積み上げて発酵をスタートさせたのは1月9日でした。約1ヵ月くらいでできあがるはずです。同じハウスの中では、ボランティアで来て下さっている落合さんがボカシ肥料を作っています。同じように素材を積み上げて温度が上がったら切り返しを繰り返しています。
このブログで前回、利根川の対岸の守谷市の牧場から堆肥を搬入したことをご紹介しました。その上、さらに発酵肥料を使うのはなぜかという疑問を持たれるかもしれません。発酵肥料は多様なバクテリアが胞子状態で住み着いており、畑に撒いた時に畑の微生物相を豊かにし、植物の根の活動を活発にする効果があると考えられています。堆肥は保水性、保肥性などの土壌の物理的な性質の改善に大きな効果があるといわれています。これに化学肥料による濃厚な肥料成分を供給することによりバランスのとれた施肥ができるようになると期待しているのです。
今週の土曜日(1月29日)はつくばエクスプレス・柏たなか駅の下にある「環境コンビニステーション」で「地産地消 ハクサイキムチを作る会」を開催します。12月に続き今シーズン2回目ですが、今回は柏市の広報誌にのせてもらったところかつてないほどの申し込みがあり、自治体広報誌の媒体力の強さに改めて驚かされました。翌日の日曜日(1月30日)は2010年度の体験農園「土の学校」の締めくくりとして、お片付けをします。
投稿日:2011年1月6日 11:38 am
少し時間が経ちましたが、新年おめでとうございます。
新年は土作りから始めます。5日に利根川の対岸、守谷市の畜産団地にある堆肥工場から質の良い堆肥を運んできました。この堆肥を3月から始まる「土の学校」の実習畑に撒き、土作りをしておきます。
守谷市の畜産団地は利根川と鬼怒川の合流点にあります。以前は毎年台風の時期になると畜舎が水没し、飼っている牛を近くの高台に避難させていたそうですが、建設残土で埋め立て高台にして、畜舎などの用地を造成し、増水時でも牧場を維持できるようになったそうです。
朝6時、まだ暗い時間帯ですが、堆肥積載用のダンプで畜産団地の一角にある巨大な堆肥工場に乗り入れます。堆肥は原料の牛フンと木くずを混ぜ、巨大な撹拌装置で何回も切り返します。年末にちょうど完熟堆肥が出来上がりました。出来上がった堆肥をショベルカーでダンプに積み込みます。
守谷市の畜産団地から柏の畑まで直線距離にすればわずか3kmですが、間に利根川があり、さらに鬼怒川も渡らなければならないので、運搬距離は片道20kmにもなります。この日は6往復で日が陰ってしまいました。運んだ堆肥は約15トン。まる1日の作業でしたが、質の良い完熟堆肥を大量に運び込むことができました。今年の土作りはここからスタートです。