「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2011年10月31日 10:36 pm



先週末は収穫祭を開催しました。去年の収穫祭は台風で延期でしたが今年は晴天。メインの料理は去年と同じイモ煮、それに焼き芋、バーベキュー、サラダなどおなじみのメニューです。実行委員を引き受けて下さった白石さん、小島さん、冨澤さん、落合さん、古川さん、篠田さん、農工大グループの皆さん、そして当日協力して下さった皆さん、ありがとうございました。



今回は食事の前に落合さんが「有機栽培、自然栽培」についてレクチャーをしました。柏たなか農園の一部で2年前から取り組んできた体験をもとに、ソーラー発電やIT技術も活用して環境に優しい野菜作りを目指すという壮大な構想を披露してくれました。



ソーラー発電の利用システムの紹介もしました。秋葉原でソーラーパネルと電気の出し入れを制御するコントローラー、直流から交流に電気を転換するインバータをセットにして二万数千円で売っていたので購入し、この日組み立ての実演をしてみせたのです。柏たなか農園には電力線を引きこんでいないので、独立した電源がほしいと思い導入したのですが、今春の地震で実際に起きたように、一般の家庭でも電力の供給が長期間断たれた時にどうするか考えておかなければならないでしょう。今回は発電量が50Wという小電力でしたが、これでパソコンの起動、携帯電話の充電、ラジオなどには十分な電力です。東京電力が供給ストップしてもとりあえず情報系だけは確保できるわけで、災害への備えとしては優先度が高いと思われます。携帯電話といっしょに充電器を持ち歩いていれば、柏たなか農園の畑に来た時に携帯電話の充電も可能です。



畑はすっかり秋の色を深めています。秋冬野菜が次々と収穫期を迎える一方で、8月末に咲き始めたコスモスは最盛期を過ぎ、開く花よりしぼむ花の方が多くなりました。明日からは11月=霜月です。
カテゴリー: 土の学校 お楽しみ

投稿日:2011年10月27日 11:34 am

土の学校の収穫祭、明後日に迫ってきました。メインの料理はイモ煮です。ブロックを積み上げてかまどを作り、火をおこしてその上でイモ煮の鍋を煮立てます。主役のイモ=サトイモですが、今年もできが良くないので隣りの程田さんのサトイモを使わせていただくことにしました。(写真は去年の収穫祭の時のもの)



焼き芋もやります。もみ殻クン炭を作るためにもみ殻をいぶします。その時、もみ殻の中にサツマイモを入れておくとクン炭と同時に焼き芋ができてきます。独特のホクホク感で去年も評判でした。そのほか、畑の野菜を使ったサラダやバーベキューも予定しています。出来ることならすべて自給したいのですが、畑の野菜が収穫できるまで育ってくれているでしょうか?足りない分は地元の直売所「かしわで」などで調達してきます。

体験農園の野菜を見てみると、カブは大きいもので直径7-8cmを超えています。順次収穫できるでしょう。ミニキャベツはほぼ収穫段階です。今回「みさき」という頭のとんがった品種のキャベツを作ってみましたが、こちらも収穫段階に来ており、中には成長し過ぎて結球したキャベツに縦に割れが入っているものもあります。今回、キャベツの3分の1くらいは1株に複数の小さなキャベツが結球してしまっています。生育初期に高温などで最初の芽がやられた、2番手以下の芽が育ってしまったようです。



ブロッコリーは今回、真ん中の大きい実(「花蕾」という)を収穫するノーマルなタイプではなく、茎ごと収穫する茎ブロッコリー「スティックセニョール」と、周辺に出来る多数の花蕾を収穫する「グリーンコーラル」の2つの品種を栽培しています。真ん中の花蕾が大きくならないうちに切り取り、栄養が周辺の花蕾に行くように仕向けるのですが、収穫までもう少し時間がかかりそうです。



ダイコンは葉が大きくなり畝をすっかり覆い尽くしていますが根の部分は直径3-4cmともう少し太らせたいところです。ハクサイは結球し始めていますが収穫までまだ半月から1ヵ月くらいはかかりそうです。ダイコン、ハクサイのいずれも畝の端に肥料を足して土寄せしておくと成長が促進されます。

 




いずれもアブラナ科の作物で、チョウやガの仲間が次々と襲ってきます。植付け直後に農薬を散布したのですが、一部に農薬の撒き方が足りなかったのか、相当食われている作物もあります。特にキャベツ、ハクサイといった結球するタイプの野菜はピンセットでつまみ出すこともできず、もはや打つ手はありません。作物ごとに適切なタイミングで必要な分量の農薬を使うことも大切なことです。

投稿日:2011年10月10日 11:02 pm



10月23日、11月6日、20日の各日曜日に「親子イモ掘り大会」を開催することにしました。昨年好評だったので今年は3回にしたのですが、いざとなるとサツマイモの出来具合が心配です。夏中、雑草と格闘し9月末まで草取りをしていました。何度も雑草に埋もれかけたサツマイモが順調に育ってくれたでしょうか?10月8、9の両日、土の学校の会員の皆さんにサツマイモの試し掘りをしてもらいました。去年は大きすぎて処理しずらそうなイモが多かったのですが、今年は大きさ、形とも格段に良くなっています。ひと安心です。



イモ掘り大会の当日は午前10時に畑の近くの公民館「船戸会館」で受付をします。柏たなか農園のイモ畑までは徒歩で5分もかかりませんが、一般の方にも分かりやすい場所ということで船戸会館を集合場所にしました。たくさんの方が参加してくれると良いのですが、さてどうなりますでしょうか?



柏たなか農園のお花畑はいま、コスモスの花がほぼ満開状態です。品種は去年と同じ「ベルサイユ」。背が高く、とても大きな花をつけるのでとにかく目立ちます。9月下旬の台風ではかなり倒されましたが、しっかり起き上がっています。畑の中央にあるビニールハウスから利根川に向かう通路の右側はコスモス一色です。サツマイモ畑のへりから体験農園のわきを通って利根川の堤防の手前までずうーっと続いています。晴れた日は正面の筑波山とコスモス畑が1枚の巨大な絵のような景観を見せてくれます。一般の方の見学も歓迎です。

投稿日:2011年10月7日 9:57 pm




若者の就労支援活動を進めている「かしわ地域若者サポートステーション」(通称「サポステ」)に登録している人たちに来てもらい、野菜の収穫、選別作業を手伝ってもらいました。柏たなか農園は露地栽培なので、病害虫の影響から逃れることができません。そのため、収穫物を出荷する際は虫による食害など細心の注意が必要です。まず収穫段階でチェック、収穫物を作業場のビニールハウスに持ち込んでから再度チェックします。チェック・ポイントを説明してから作業に入ってもらいました。

今日はたまたま今年最後のトウモロコシの収穫でした。暑い夏を超えてやっと収穫にこぎつけたトウモロコシですが、やはり宿敵・オオタバコガやアワノメイガによる食害が見られます。食害の程度が軽いものは問題個所を切り取るなどの処理をしますが、真ん中に穴を開けて侵入されたりしたら捨てるしかありません。若者たちの選別の目は厳しく、収穫したトウモロコシをうまく選り分けてくれました。

このほか、長ネギとアマトウ系の万願寺とうがらし・伏見甘長とうがらしの収穫、選別もやってもらいました。お店で販売するにはどのくらいの分量をどのような袋に入れて売るのが良いかなど、意見を出してもらったりしながら、作業を進めました。単なる“農業ごっこ“ではなく、一歩踏み込んだ「農業ビジネス」を体験してもらえたと思います。



体験農園では数少ない夏の葉物野菜の一つ、モロヘイヤが終わりかけています。モロヘイヤの実がたくさん成り、収穫できる枝先もなくなってきました。枝の外側はすっかり赤くなり木のような硬さです。モロヘイヤの実は有毒物質を含むとされ、食べられません。



ラッカセイの葉の下をのぞいてみると、花が咲いていた辺りから地面に向けて根っこのようなものが伸びてきているのが見えます。花が受粉して出来た子房が伸びたもので「子房柄」というそうです。この子房柄が地面の下に到達して土の中にラッカセイの実を作ります。



夏の暑いさなかに何度も種まきを試みてきたニンジンですが、最後の試みとして苗の移植をやってみました。連結ポットに種まきして、家のこたつで5日間温めたところ、発芽率は95%以上の好成績。体験農園でニンジンの発芽がうまくいっていない畝にポットから取り出したニンジンの苗を植え付けました。ダイコンやニンジンなど直根系は移植ができないといわれますが、今回の試みで通説を覆すことができるでしょうか? うまく行くようなら来春も試してみるつもりです。