「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2011年12月11日 10:49 pm


10日、11日は2011年度「土の学校」講習会の最終回。ハクサイ、ブロッコリー、カリフラワー、ジャガイモ、ダイコン、ネギ、ホウレンソウ、シュンギクなど秋冬作物を次々収穫しました。
一度に収穫してもとても食べきれる量ではないので、ほとんどの区画ではハクサイ、ダイコン、ニンジン、レタスなどが残っています。2011年度は来年1月までとしているので、その間に収穫しもらいます。2月に入ったら体験農園の実習畑にも堆肥を投入し、畑全体をもう一度トラクターで耕運します。

このところの寒さは例年になく厳しく、講習会の会場代わりに使っているビニールハウスの中の最低気温は氷点下3度でした。講習会の始まる午前10時でも両手をこすり合わせながら授業を聞くほどの寒さです。身体を温めるつもりで、もみ殻クン炭を作るついでにサツマイモを焼きました。もみ殻焼き芋は独特のホクホク感があり、柏たなか農園名物の一つ(と勝手に思っています)。

焼き芋の味もさることながら、もみ殻焼き芋の楽しみはもみ殻を焼く火の番でしょう。もみ殻が灰になるほど火が強くては芋は焼け焦げてしまいます。反対に火が弱過ぎてはイモが焼けません。ほどほどにコントロールするのが面白く、皆さん夢中になっていました。

体験農園の実習畑とビニールハウスの中間あたりに「皇帝ダリア」という高さが3mもある背の高いダリアが花をつけています。今年最後の花です。花が枯れ落ちたら来年に向けて植え直しをします。

農園の入口付近に植えたバラは、会員の新屋さんが来年に向けて整枝、施肥をやってくれました。枝の先を切り、支柱に誘引、根元にはリン酸、カリを多く含む肥料を施します。今年の春に植え付け、夏の初めに真っ赤な花をつけました。来年はもっと華麗に咲いてくれるでしょう。

投稿日:2011年12月2日 5:55 pm

「アグリ・イノベーション」という農業関係のイベントがきょう122日まで千葉の幕張メッセで開催されました。農業生産者など製品、サービスの供給者向けのイベントということなので、行ってきました。普段とは違って今回目立つのは原発事故による放射能汚染が心配される中で、放射能測定器など放射能関連の展示でした。

空中線量の測定器の他に作物の放射線量の測定装置も15万円台という格安のものが紹介され、さらにこの装置を使って土壌から放射される線量を測り農場ごとの安全宣言を出すための具体的な手順なども紹介されていました。それでも、土壌の放射線量とそこで採れる作物に吸収される量との関係など、消費者にきちんと説明し納得してもらうのは大変そうです。

 




もう一つこのイベントで私が注目したのは、IT技術を活用した農産物の栽培管理を改善するなどの取り組みです。温度や土壌中の水分量、栄養状態など作物の生育条件を測定し、測定データをパソコンで処理して実際の農作業に活用するシステムや、このようなシステムを安く構築し、ハウス栽培で実用化している例が紹介されました。農業の競争力強化ということがいわれていますが、そのためには少なくとも農作業のIT化、システム化に向けて1歩でも2歩でも踏み出すことが必要でしょう。柏たなか農園でも50Wのソーラーパネルを使った独立電源の利用システムを設置しました。これからデータの収集、活用のためのシステム構築をめざします。

体験農園では各区画ごとに3つ植えたカリフラワーのうち普通のカリフラワー2つはもう収穫期を過ぎ、ウワバが食いつき、ヨトウムシも入り込んでいます。少し遅れて最後の1つ、「スパイラル」という品種が姿を現しました。この品種は大きさが810cm程度、色が薄緑色の円錐形になっています。小さな角のような突起が頂点かららせん状に巻くように並んで幾何学模様を形作り、とても神秘的に見えます。

味は甘味がありおいしいそうです。スパイラルもすでに収穫期で、採り遅れるとウワバやヨトウムシに食われるのが心配です。

 

 

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