「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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カテゴリー
投稿日:2012年4月13日 9:05 pm
子ヤギ2頭、今日つくば市から連れてきました。子ヤギは2頭とも雄で生後4ヵ月の食べざかり。ちょうど農園の雑草が作物より一足早く繁茂しはじめたところで、さっそく畑の雑草処理を始めてもらいました。雄なので扱いが大変そうだと想像していましたが、おとなしくしていました。見た目はとても優しそうで、人に危害を加えるようなことはなさそうです。おくびょうなのか、見知らぬ人が近付くと逃げてしまいます。早く柏たなか農園に慣れさせて、せっせと雑草処理に励んでもらおうと思っています。
2頭のヤギを小屋に入れると外に出たがるので、日中は外に出し杭にひもでつなぎ、自由に畑の雑草を食べさせていました。時々座ったりしながらおとなしく草を食べていたのですが、夕方小屋に入れたらとたんに2頭のオスが角突き合わせて“取っ組み合い”を始めました。人が見ている時だけ“猫を被っている”のかもしれません。
これから毎朝、ヤギを小屋から出し、夕方小屋に戻すのが日課になります。雨の日は雨の日でヤギを外に出せない代わりに小屋の中に干し草を用意しておき、食わせなければなりません。当分休みは取れそうもありません。
この日のために1ヵ月以上も前からヤギ小屋を建て、ようやく今週初めに完成しました。小屋の中はすのこを敷き、小便は床の下に流し、床下では波板で小便を受け水路に流すように設計しました。強風にあおられる南西側はベニヤ板で覆い、北東側だけ観音開きにして、縦の格子の明かりとりを付けました。小屋の外壁には4面すべてに明るく楽しい絵を描きました。周りが純農村の風景一色なので、市道を行く人たちにはカラフルなヤギ小屋がとても印象に見えると思います。ご協力くださった上田さんご夫妻、上田さんのお兄さんご夫妻、柏駅前の飲食店「SHIN」の皆さん、ありがとうございました。
投稿日:2012年4月2日 8:09 pm
4月に入りようやく首都圏各地から桜開花情報が出てきました。柏たなか農園の近辺でも枝先が色づき開花寸前です。このブログで何回か紹介した医王寺の桜の木が昨年、切り倒されてしまったのですが、それはそれでさびしいのですが、大きな木がなくなると周りの草花が急に目につくようになりました。柏たなか農園のすぐ裏の農家では離れの前に立つ大きな梅の木が写真のように咲いています。やはりのどかな日本の原風景といった趣です。しかし、こののどかな風景は一昨年までのものと同じではありません。
去年の今頃は東日本大震災の後始末やらで、桜の花をゆっくり眺める余裕がなかったような気がします。その後に来た東京電力の原発事故による放射能汚染が地域の風景を見る目を一変させてしまったのです。放射能汚染は首都圏各地を襲い、特に茨城県南と千葉県北西部がセシウムの飛散量が多い場所として注目されることになりました。地域の農業も大きな打撃を受けました。
半減期の長い放射性物質「セシウム」が農業にどのような影響をもたらすのか、はっきりしない中で、国の対策もいまだに整ってはいません。しかし、手をこまねいているわけにはいかないので、柏たなか農園でも関連情報を集め、出来る限りの対策を施してきました。基本は畑と農作物の放射線量を出来るだけ詳しく計測することです。その結果、放射線量が高い場所の土は取り除くことにしました。また、放射線量が高くない場所では、堆肥を入れる、よく耕すなどにより畑の土壌から農作物にセシウムが移行しにくくする、またセシウムが移行しやすい作物の栽培を避けるといった対策をとってきました。
畑での実習を通じて野菜作りを学ぶ「土の学校」については、会員の皆さんに線量計を貸し出し、各自で畑の放射線量を測ってもらうことにしました。また土壌に含まれる放射線量と収穫物の放射線量も簡易的ではありますが、測定し規制基準をクリアしているか確認することにしています。
農産物は食物として身体の中に取り込まれるので、放射性物質が含まれていればいわゆる「内部被ばく」の原因になります。とはいえ人の体には被ばくに対して防御機能が備わっており、これまで報告されている首都圏での放射線量では「被ばく→ガン発症」の確率は極めて低いともいわれています。ただ、発症のメカニズムや発症の確率などが解明されているわけではありません。自らの手でデータを集め、できるかぎり正確な情報をもとに、放射能問題に向き合っていこうと考えています。