「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

ヤギの世話に明け暮れた1年

投稿日:2013年4月13日 11:16 pm


オスのヤギが2頭、柏たなか農園に来てから今日で丸1年になりました。生まれたのは2011年12月なので1歳を過ぎた盛んな時期です。名前は黄色の首輪をしているのが「キイロくん」、青い首輪(首輪が切れてしまったので今は赤いのを着けています)は「アオくん」とつけました。でもヤギたちはいまだに覚えようとしません。人がつけた名前などヤギたちは関心がないのでしょう。彼らの関心事はもっぱら食い物の草。おいしい草を目の前にして2頭のヤギが文字通り「角突き合わせて」ケンカをします。

ヤギを飼い始めたそもそもの目的は畑の雑草をきれいに食べてもらうことでした。実際には好きな草を選び取って、嫌いな草は見向きもしません。このためなかなか芝生のようにきれいにはなりません。必ずしも当初目的にはそぐわなかったかもしれませんが、時々近所の子供らが農園に遊びに来てくれたり、農園の近くでイベントがある時など連れて行くとすっかり人気者になってくれたりと、別の意味で貢献してくれています。

そんなこんなでこの1年はヤギの世話に明け暮れたといってもよいでしょう。生き物ですから1日たりとも世話をしないということはできません。毎日の農作業はヤギを小屋から出すところから始まります。小屋から出したヤギが最初にすることは1晩ためた小便を出すこと。ヤギの小便は結構長く、3分くらいは普通です。小屋から出したヤギを草の多そうな場所に連れて行き、草を食わせます。ヤギを外に出している間にヤギ小屋のお掃除です。晴れた日は外に出しっぱなしでも良いのですが、雨模様の時は雨が止むのを待って外に出すようにしています。降ったりやんだりの日は空模様が変わるたびにヤギを小屋から出したり入れたりと振り回されます。
1月の大雪の日も、先週の大風の吹いた日も、ヤギの世話は続けなければなりません。ヤギの世話をするようになってからほとんど休めなくなりました。どうしてもという時にはボランティアで来てくれている岡本さんに頼んだりしていますが、ひんぱんにというわけにはいきません。柏たなか農園を始めた時は好きな時間に畑に来て好きなように農作業をして、適当に休むことができると思っていました。それが一転、ヤギが来てからというもの、ほとんど休めなくなりました。「休めない生活」はいつまで続くのでしょう?
今日、たまたまラジオから流れてくるおしゃべりに耳を傾けていました。沖縄では山羊の睾丸の料理があり、番組の出演者の一人がそれを食べた経験を語っていました。柏たなか農園のヤギは満1歳を過ぎ、盛んな時期なので料理して食べたらおいしいかもしれないなどと一瞬思ってしまいました。ヤギを食べてしまえば「休めない生活」にピリオドを打てるわけです。自分で飼っている動物は口にする気になれないという人もいますが、もしもそういう事態になったら私はどうするでしょう?
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