「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2011年10月7日 9:57 pm




若者の就労支援活動を進めている「かしわ地域若者サポートステーション」(通称「サポステ」)に登録している人たちに来てもらい、野菜の収穫、選別作業を手伝ってもらいました。柏たなか農園は露地栽培なので、病害虫の影響から逃れることができません。そのため、収穫物を出荷する際は虫による食害など細心の注意が必要です。まず収穫段階でチェック、収穫物を作業場のビニールハウスに持ち込んでから再度チェックします。チェック・ポイントを説明してから作業に入ってもらいました。

今日はたまたま今年最後のトウモロコシの収穫でした。暑い夏を超えてやっと収穫にこぎつけたトウモロコシですが、やはり宿敵・オオタバコガやアワノメイガによる食害が見られます。食害の程度が軽いものは問題個所を切り取るなどの処理をしますが、真ん中に穴を開けて侵入されたりしたら捨てるしかありません。若者たちの選別の目は厳しく、収穫したトウモロコシをうまく選り分けてくれました。

このほか、長ネギとアマトウ系の万願寺とうがらし・伏見甘長とうがらしの収穫、選別もやってもらいました。お店で販売するにはどのくらいの分量をどのような袋に入れて売るのが良いかなど、意見を出してもらったりしながら、作業を進めました。単なる“農業ごっこ“ではなく、一歩踏み込んだ「農業ビジネス」を体験してもらえたと思います。



体験農園では数少ない夏の葉物野菜の一つ、モロヘイヤが終わりかけています。モロヘイヤの実がたくさん成り、収穫できる枝先もなくなってきました。枝の外側はすっかり赤くなり木のような硬さです。モロヘイヤの実は有毒物質を含むとされ、食べられません。



ラッカセイの葉の下をのぞいてみると、花が咲いていた辺りから地面に向けて根っこのようなものが伸びてきているのが見えます。花が受粉して出来た子房が伸びたもので「子房柄」というそうです。この子房柄が地面の下に到達して土の中にラッカセイの実を作ります。



夏の暑いさなかに何度も種まきを試みてきたニンジンですが、最後の試みとして苗の移植をやってみました。連結ポットに種まきして、家のこたつで5日間温めたところ、発芽率は95%以上の好成績。体験農園でニンジンの発芽がうまくいっていない畝にポットから取り出したニンジンの苗を植え付けました。ダイコンやニンジンなど直根系は移植ができないといわれますが、今回の試みで通説を覆すことができるでしょうか? うまく行くようなら来春も試してみるつもりです。

投稿日:2011年9月25日 9:54 pm



この週末は台風の後始末。前回のブログで「大したことはなかった」と書きましたが、個別の作物や設備にはいろいろと被害があり、まだ修復しきれていないものもあります。



体験農園では防虫ネットが飛ばされる事態にはならなかったものの、南風がネットの入口の止め金を吹き飛ばし、中に吹き込みました。ネットの中のキャベツ、ブロッコリーなどの苗はかなりの強風にあおられた様子。ネットを開けて苗を点検、ついでに苗に取りついたアオムシ、ウワバ、ヨトウムシなどの害虫を補殺しました。この先の害虫防除のために苗の根元から少し離して農薬を撒きました。



間もなく10月です。柏たなか農園の畑の正面には秋の筑波山がくっきりと姿を見せています。

秋の楽しみの一つがイモ掘りですが、サツマイモの畑は夏の間にすっかり雑草に埋もれてしまいました。イモのつるが畑じゅうを這いまわっている中で、もはや機械を使っての除草はできません。もっぱら人手でやらなければならずどうしようかと悩んでいましたが、体験農園に来ている東京農工大OBの皆さんや飲食店SHINの若い人たちが手伝ってくれて、8-9割方雑草を取り除くところまで来ました。



今回の雑草取りで今後のイモの成長が一気に加速されるでしょう。イモ掘り大会1回目は10月23日(日)に開催する予定です。ただいま申し込み受付中。お子さん、お孫さんのご参加大いに歓迎です。

投稿日:2011年9月22日 9:55 pm


日本列島を南から北へ蹂躙して行った台風15号でしたが、柏たなか農園の畑ではゴーヤやヒョウタンなどのつる物用の棚をぐしゃっとへし曲げたのが目立つ程度でした。関東地方直撃の台風としてはかなり強力だったので覚悟していたのですが、大したことなくて胸をなでおろしています。


体験農園の実習畑ではナス科のナス、ピーマン、万願寺トウガラシが斜めに倒されたものの、すぐに体勢を立て直せそうです。ハクサイ、キャベツなどアブラナ科の作物を害虫から守るために畝ごと覆った防虫ネットは心配していました。今年の春はかなり防虫ネットを飛ばされたので、今回もただでは済まないと覚悟していましたが、意外なことに防虫ネットは一つも飛ばされませんでした。


畑のわきに花を咲かせているコスモスは背が伸びすぎたところを強風にやられたのでかなり倒されましたがコスモスも結構強い草なので今回程度のダメージならすぐに立ち直るでしょう。
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投稿日:2011年9月19日 11:04 pm

8月末に植え付けたハクサイの芯が害虫にやられ、かなり危機的になってきました。“犯人”はハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシともいいます)。アブラナ科の野菜の芯に侵入し、これから伸び出そうとする芽の部分を食い荒らします。芯の周りは糞だらけ、とてもいや~な害虫です。芯の周辺の葉にも侵食し作物をダメにしてしまいます。



ハクサイは9月初頭までに種まきすれば間に合うといわれているのに、植付けを8月というのは少し急ぎ過ぎたかも知れません。その分、害虫にやられる危険度も高くなり、案の定、ハクサイは芯食い虫の猛攻にさらされています。
このままでは大変なことになるので、ハクサイに加えてキャベツ、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜を総点検することにしました。調べてみると事態はもっと深刻です。ハクサイはシンクイムシの被害が顕著でしたが、他の害虫も侵入していたのです。



キャベツ、ブロッコリーから大量のヨトウムシを見つけて捕獲しました。ヨトウムシは昼間は土の中に隠れて、夜になると作物を荒らしまわるといわれますが、昼間から活動しているずうずうしいのもいます。見つけ次第“現行犯逮捕”です。ウワバやモンシロチョウの幼虫も見つかりました。モンシロチョウは葉の裏で蛹になって羽化を待っているものもいます。



収穫まであと2カ月近くかかります。その間、今以上に害虫が増えたら収穫になりません。とりあえずピンセットで害虫をつまみ出しましたが、あまり小さい幼虫は捕まえ切れません。手をゆるめればこれらの小さな幼虫が大きくなって、たちまちアブラナ科の野菜をぼろぼろにしてしまうでしょう。もはや害虫防除策としては農薬を使うしかありません。シンクイムシには即効性のある農薬を使い全滅させることにしました。ヨトウムシやウワバ、モンシロチョウの幼虫には効力が長持ちする農薬を使い、新たな攻撃にも耐えられるようにします。

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投稿日:2011年9月8日 10:19 pm

お花畑のコスモスが咲き始めました。春に真っ赤に咲いていたポピーを7月初めに刈り取り、すぐにコスモスの種をまきました。それから2カ月、お花畑にはコスモスがザックと生えそろい、8月末からはぽつぽつと花をつけ始めたのです。

 

季節は夏から秋へ。日中は30度を超す日があっても夜は暑さで寝苦しいといったことはなくなりました。先週末の台風は50ミリほどのまとまった降雨をもたらしてくれました。畑の野菜たちにはほどよい雨だったようです。喜んでいるのは畑の野菜ばかりではありません。雑草も同じように、あるいは作物以上に喜んでいるようです。8月後半からの降雨で柏たなか農園の畑全体が雑草だらけになってしまいました。どの作物より日当たりをほしがる長ネギが完全に雑草の中に隠れてしまったので急きょ“救出作戦”。刈払機で畝間を刈り払い、ネギの根元の雑草をカマで刈り取りました。雑草たちの日陰になってすっかり弱った長ネギがはたして回復してくれるでしょうか? 


体験農園は先週、ハクサイ、キャベツなどの秋冬野菜を植付けたのに続き、今週末の講習会では前回見送ったカリフラワーを植付けます。ハクサイは早くも葉をいっぱいに広げ、隣り同士がぶつかりそうです。カリフラワーと同じ畝にはダイコン、カブの種まきも予定しています。あまりできがよくなかったトマト、キュウリは今週で見切って、葉もの野菜の種まきを準備します。

 

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