「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2016年11月20日 10:40 pm

 2017年産もち麦の種播きがようやく終わりました。2016年産もち麦が需要急増で6月に出荷を始めてすぐに在庫不足に陥ったことから2017年産は柏たなか農園以外の農家に作ってもらう「委託生産」を大幅に増やしました。3年前から委託している未来農場のほかに利根川の対岸の茨城県つくばみらい市などでも新たに委託生産を始めました。。

 

 今回の委託先はまず、3年前から作ってもらっている未来農場。利根川の河川敷に100haもの広大な畑をもつ大農場です。この農場で2016年産もち麦は2ha作ってもらいましたが2017年産は4haに増やしてもらうことにしました。

 

 今年からつくばみらい市で作ってもらうことになったのは「農事組合法人筑波みらい」という若手農家中心の農業生産組織です。この組織はつくばみらい市内で耕作放棄状態になりそうな農地を借りて、農家の代わりに耕作しようというものです。この組織は作れる農産物なら何でも作るではなく、売り先が見えている作物だけを作るという営業先行の事業展開が強みです。そのためには空いている農地でも耕作条件の良い農地から優先して組み込んでゆくということになります。こうした考えに基づいてすでに34haもの農地を管理しています。そのうちの2haで今回、柏たなか農園の委託でもち麦を作ってくれることになったのです。柏市内でも、あるネギ農家にお願いして、作付計画が決まっていなかった約30aの畑でもち麦の委託生産を引き受けてもらうことになりました。

 

こうした委託生産の拡大は、この夏から農家や農事組合法人との交渉を進めてきたもので、ようやく種播きにこぎつけることができました。種播きしたもち麦がこのまま順調に育ってくれれば、来年5月末には今年の生産量の2倍以上のもち麦を収穫できるはずです

カテゴリー: 生育情報 柏たなか もち麦

投稿日:2016年11月7日 11:35 pm

柏市にある体験農園のご紹介と併せ、
NHK『趣味の園芸 やさいのじかん』でおなじみの
藤田智先生をお招きして、講演会を行います。

体験農園の楽しみ方、野菜作り、食育について楽しく学べる講演会を行います。
参加された方にはもれなく、柏で採れた新鮮野菜のお土産を差し上げます。藤田先生をお招きするため、大変な混雑が予想されますが、会場の席数には限りがございます。大変恐れ入りますが、事前の参加申し込みをお願いいたします。当選者の方には、ハガキでご連絡を差し上げます。また、抽選に漏れた方にも講演資料などを送らせていただきます(無料)。

 

講演会情報

  • 日時:平成29年1月28日(土)午後1時30分〜午後3時30分(開場午後1時)
  • 場所:千葉県柏市柏の葉5-1-5 東京大学柏キャンパス 柏図書館メディアホール(MAP

※当日はメインエントランスからのみのご入場になります。
※キャンパス内の駐車場はご利用になれません。公共交通機関、または近隣のコインパーキングをご利用ください。

  • 参加費:1000円 (柏の野菜お土産付き)
  • お申し込み:専用フォームからお申し込みください。
  • 定員:150人(応募者多数の場合は抽選、当選者にはがきで連絡します)

主催:講演会「やさい作りを楽しもう」実行委員会

【今回の参加体験農園】
・柏たなか農園 土の学校 http://kashiwa-tanaka.jp/
・おおたかの森の畑場 https://otakano-morino-hatakeba.amebaownd.com/ 
・柏あけぼのファーム https://www.sharebatake.com/
・OAK FARM http://www.ov-k.jp/oakv/farm/
・ベジフレ http://vegefre.com/introduction/staff/

後援 柏市

協力 東京大学 割澤・福井研究室

お問い合わせ

講演会実行委員会
松本 ☎080-5656-3704まで
※東京大学柏キャンパスへのお問い合わせはご遠慮ください。

講師:藤田智氏

恵泉女学園大学人間環境学科教授

NHK「趣味の園芸やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVに出演。 野菜栽培に関連する著書は100冊を超え、授業やテレビ出演の他にも行っている家庭菜園や市民農園の指導や普及活動などを通じて野菜作りの楽しさを、多くの人々に伝える活動を行っている。

▽以下のフォームに入力しにくい場合はこちらより別ウィンドウで開けます

カテゴリー: 柏たなか イベント

投稿日:2016年10月2日 10:38 am



今年もイモ掘りやります。8月から続く長雨でイモのできが心配でしたが、試し掘りしてみたところ、まずまずの出来のようです。



 イモ掘りはサツマイモの葉で覆われたイモ畑からイモづる式に掘り出します。今年の栽培品種は甘味が強いベニハルカと安納いも。イモを傷つけないように外側からそっとスコップを入れ、土の中からごっそり掘り出すのが快感です。この楽しさはやってみないと分かりません。お父さん、お母さんもおもわず夢中にさせてしまいます。



収穫の後は柏たなか農園特製のもみ殻を使った美味しい焼き芋を味わっていただきます。もみ殻焼き芋というのは収穫が終わったお米のもみ殻を集めてきて、炭状の「クン炭」というものを作る過程で焦げた状態のもみ殻の中にサツマイモを1時間近く放り込んでおくと自然にやわらかい焼き芋ができるというものです。特に安納イモでつくるもみ殻焼き芋にはねっとりとした甘味があり、比類のない美味しさです。



最後に掘り出したイモをお持ち帰りいただきます。ぜひご家族で、お友達同士で体験してみてください。場所はTX柏たなか駅から車で5分の「柏たなか農園」。昨年、一昨年来てくれた方ももちろん大歓迎です。 (詳細はお知らせ欄参照)



投稿日:2016年9月23日 10:32 pm

 


 悪天候が続く中、雨が止むタイミングをねらってアブラナ科のキャベツ、ブロッコリー、ハクサイなど秋冬野菜の植付けを進めています。毎年、野菜の苗作りは苦戦してきましたが、この夏は苗作りの外部委託という新たな選択をすることでだいぶ楽になりました。委託先は畑の近くにある千葉大学柏キャンパスの育苗施設です。

 

 

 

 秋冬野菜の苗は夏の暑い盛りに種播きして発芽から45週間、暑さ・病害虫と闘いながら育てなければなりませんでした。アブラナ科の主要な害虫といえばチョウやガの仲間=リンシ目の幼虫です。これを防ぐには苗を育てるビニールハウスに親のチョウやガを侵入させなければよいわけですが、真夏にビニールハウスの窓を閉め切るなどあり得ません。昼間はらくに50℃を超え苗がまいってしまいます。遮光のビニールハウスもありますが、日照不足で苗がひょろ長い徒長苗になってしまいます。

 

 

 

これらの課題は千葉大柏キャンパスの育苗施設なら一気に解決してしまいます。ビニールハウスの中の環境管理が完璧で、外部からの害虫の侵入も遮断できるからです。委託料はかかりますが、ホームセンターの野菜苗を買うよりはるかに安価で、しかも自分の判断で品種を自由に選べます。「苗半作」と言われるように野菜作りの中で苗作りは大変重要です。ですが、野菜苗を必ずしも内製する必要はないわけで、今回のように外部委託という選択肢もあったわけです。委託先の千葉大の先生は「これからの野菜作りは苗専業と苗を外部から調達する農家に分かれていきます。その方が合理的でしょう」と言っていました。

 

 

 

千葉大柏キャンパスには植物工場と呼ばれる高度に環境管理された栽培施設が多数建っています。その一角に植物工場とは別に花や野菜の苗を育てる専用施設があります。この施設では作物の種類、品種ごとに異なる発芽適温に合わせて発芽させ、苗の生育条件に合わせて温度、湿度などの生育環境の管理ができます。これまでの柏たなか農園では考えられないような恵まれた施設があり外部委託も受けてくれるのですから使わない手はありません。来年も春先に種播きする春夏野菜の苗作りも外部委託にした方が良いと考えています。

投稿日:2016年7月28日 9:20 pm

7月も28日になってようやく梅雨明け、スイカ畑にも真夏の日差しが照りつけています。柏たなか農園の夏の主力作物はスイカ、甘さを決めるのは日照です。ことしは長梅雨のせいで日照が不足気味、何よりスイカのでき具合が心配でした。本来なら8月前半から収穫可能ですが、7月後半の日照不足を計算に入れるとちょっと自信が持てません。やはり8月も後半まで待った方が賢明だと考え、毎年開催してきたスイカの収穫体験イベントも今年は夏休みの終盤へと先送りすることにしました。



 柏たなか農園の春の畑はほとんどがもち麦で占められており、スイカを植え付けるスペースを確保するのが大変です。このため植え付けはほとんどがもち麦を収穫した後の6月に入ってからになりますが、それだとスイカの収穫は8月のお盆の後になってしまいます。どうしてもお盆に間に合わせようとするともち麦の一部をつぶしてスイカを植え付けるしかなくなります。今年も5月中ごろに5アールばかりつぶして(柏たなか農園としては)植え付け時期の早いスイカを作り始めました。ところが長梅雨で日照不足、その上もち麦収穫直後の袋詰め、出荷などの後工程に追われたため、スイカ畑の栽培管理が後手後手に回ってしまいました。




 いま、スイカ畑には何本もの支柱が立っています。受粉した雌花の位置が分かるように支柱を立てておくのです。スイカは雄花の花粉がミツバチによって雌花に運ばれて受粉し実をつけるのですが、確実に受粉させるために雌花が開いているタイミングをねらって人手で雄花の花粉を雌花のてっぺんにこすりつけます(授粉といいます)。この時点ですでにスイカ畑はスイカのつるが延び、つるから延びる葉でほとんど覆い尽くされています。今はまだ小さな実ですが、この先スイカの実が大きくなるとともに畑はますますたくさんの葉が茂りスイカが葉の下に隠れてしまうので今から支柱を立てておくのです。



梅雨が明け、いよいよ強烈な日差しが続くと期待されます。ただ、7月の後半が日照不足だったため8月前半に甘いスイカを大量に収穫するのは難しそうです。早く植え付けたスイカがもたついている間に6月に入ってもち麦の収穫跡に植え付けた遅植えのスイカが急成長して早植えのスイカに追い付きそうになってきました。そこでスイカの収穫体験も当初考えていた8月中ごろの開催をあきらめ、遅スイカの収穫適期にあたる8月27日(土)、28日(日)に開催することにしました。
夏休みのスイカ収穫体験は人気のイベントで、毎年お子さんを連れてこられる方もいます。スイカの収穫は宝探しのような楽しさがあります。広~い畑にスイカがつるを延ばし、その下に大きな実をつけています。見つけたスイカは重さが1個8kgから10kgを超えるものもあり、畑から運び出すのも一苦労。暑さの中、スイカを収穫した後はみんなでスイカを試食して最後に収穫したスイカをお持ち帰りいただきます。親子だけでなくお孫さん、友だち同士などでも参加OKです。参加費は1家族、または1グループ1000円。畑の端に駐車スペースもあります。
すでにメールでの問い合わせをいただいております。今年もたくさんの方のご参加をお待ちしております(2016年のスイカ収穫体験イベントの詳細はトップページのお知らせ欄に掲載)




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