「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2011年4月17日 12:26 am

春夏野菜の種まき、苗植付けの最盛期です。土の学校では1区画あたり7本の畝を立てています。そのうち半分に種まき、植付けが済んだところです。



最初に種まきしたのは3月下旬でした。すじ播きしたホウレンソウとシュンギクのうちホウレンソウは順調に発芽したのですが、シュンギクは気温が低かったためか、なかなか発芽してきません。もう少し待つことにします。



ダイコン、ニンジン、カブの根もの野菜は畝をビニールマルチで覆い、種まきした上にべた掛け(不織布)をかけて保温、保湿、害虫防除のための完全武装をしたつもりでした。それから3週間、心配だったニンジンの発芽は多少のばらつきはありますが、まずまずの成績でしょうか?ただ、ニンジンの発芽を待っている間にダイコンとカブが発芽から時間がたち、覆いかぶさっているべた掛けの下で窮屈な状態を強いられていました。これ以上は無理と判断してべた掛けはすべて外しました。折からの強風でべた掛けの下で守られていたビニールマルチがかなりはがされてしまいました。




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910日の両日に植え付けたキャベツ、ブロッコリー、レタスの苗はビニールマルチで畝を覆い、防虫ネットをかけて保温、保湿と病害虫防除はしっかりやったつもりですが、順調に育ってくれるか心配です。収穫までレタスが45日くらい、キャベツ、ブロッコリーは70日くらいかかります。気を抜けない日々が続きます。



農作業に追われているうちにふと気がつくと周囲の風景の移り変わりに驚かされます。畑の周りの桜は開花から満開、そして葉桜へと移りつつあります。昨年は畑の裏にある医王寺の桜を紹介しましたが、このあたりで私が一番好きなのは医王寺から利根川の河川敷(田中遊水池)に出る自然堤防のへりに咲く数本の桜です。その姿はとてものどかで、どこか「日本の原風景」を感じさせてくれます。

投稿日:2011年4月5日 11:10 am

柏たなか農園の畑に隣接する県道(我孫子-関宿線)わきの荒地の開墾を始めました。今はまだ雑草が枯れ草の下に隠れていますが、間もなく伸び始めます。地主の了承が得られたので、雑草が伸び出す前に開墾して、種まきだけでもやってしまおうと考えたのです。一人ではとても無理なので、ボランティアの落合さん、汐満さんに手伝ってもらいました。

始めてみて改めて開墾の大変さを実感しています。もともとは田んぼだったのを、建設残土で埋めて、その上に薄く畑の土を盛っただけの土地です。埋め立てからすでに6-7年たっており、地上には草丈4mを超すような雑草が生い茂り、土の中にもクズのつるが縦横に走り、ところどころ大きな根を下ろして、人の手が入るのを拒んでいます。トラクターで耕す前に、まず枯れたまま横たわる雑草の茎を片づけ、土の下まで入り込んだクズのつるを引き抜かなければなりません。

柏たなか農園の畑から荒地にトラクターを乗り入れるためには深さ30~40cmほどの溝を越えなければなりません。急きょアルミのブリッジを掛けて、その上を通すことにしました。ブリッジの最大積載重量は1.2トン、トラクターの後ろに付けたロータリーを含めると無理そうです。万が一真ん中から折れたりしたら自力ではトラクターを引き上げることができなくなります。ブリッジの下にブロックを重ねて下から支えるようにして、恐る恐るトラクターを渡しました。



やっとのことでトラクターを乗り入れたものの、なお建設残土に含まれる石やコンクリート塊などもあり耕運するだけでも苦戦しています。広さはわずか700㎡ですが、今シーズン中に作物を栽培できるまで持っていけるかどうか、前途多難です。

カテゴリー: 生育情報 柏たなか

投稿日:2011年3月13日 11:19 pm

2011年度「土の学校」第1回講習会を予定どおり、3月12、13の両日開催しました。11日の大地震の直後でしたが、会員の8割が参加し、何とかスタートしました。

ビニールハウスでの講習会の後、圃場に出て実習です。第1回の課題はまず、35㎡の区画の中に7本の畝を立てること。畝と畝間の幅は各70cm。クワを使って畝と畝間の高低差が約10cmになるまでう畝間から畝に土を移します。これが結構な重労働で、クワの使い方に慣れていないとなかなか作業が進みません。はじめにお手本をやって見せてから、各自作業に入ります。

子連れの親子の参加もありました。子どもらはお父さん、お母さんの悪戦苦闘ぶりはそっちのけで遊びに夢中になっています。子どもらにとって柏たなか農園の広い畑はまさに別天地。遠くの行楽地など行かなくても近くの畑で子供らは十分楽しい時間を過ごせそうです。

次にジャガイモの植付け。7つある畝の一番端の畝の半分に2本の溝を掘り、ジャガイモの種イモを植え付けました。肥料を施し、土を戻して畝の表面を平らにします。最後にジャガイモを植えた場所が分からなくならないように、種イモの位置に割りばしを立ててこの日のジャガイモの作業は終了です。その後、次回の講習会で野菜の種播きをする畝に元肥として化成肥料を施しました。



2010年度の最後の講習会を開催したのが昨年12月ですから、ほぼ3カ月ぶりの講習会です。3月のこの時期とは思えないぽかぽか陽気。ビニールハウスの両側をあけて外の風と入れ換えてハウスの中の“暑さ対策”をしなければならないほどでした。大地震直後とあって、会員のみなさんが参加できるか心配でしたが、地震の次の日の土曜日は参加者が少なかったものの、日曜日は何とかやりくりして(もしかしたら家の片づけに目をつぶって?)8割の会員が参加してくれました。当初予定では第1回講習会は12、13の両日としていましたが、大地震で来られなかった人のために19日(土)にもう1回、同じ内容の講習会を開催することにしました。

カテゴリー: 土の学校 柏たなか

投稿日:2011年2月22日 12:45 am

219日(土)、20日(日)に畑の近くの船戸会館で2011年度「土の学校」の年間授業計画などを説明するためオリエンテーションを開催しました。 




この2年間の経験から、体験農園のルールを少し変えることにしました。体験農園の安全管理のために今年から農園内ではネームカードを着けてもらうことにしました。会員同士の親睦をはかる、お子さん、お孫さんらを連れてくるといったイベントをいろいろ企画しようとしていますが、その際、会員の皆さんが主役になって作業を分担してもらうことにしました。 

 
体験農園で栽培する野菜の種類も少し変えることにしました。昨年できが良くなかった野菜の代わりに、柏の葉キャンパス駅前のマルシェで評判が良かった野菜などを取り入れるなど入れ替えました。昨年は春の種まきを急ぎ過ぎて失敗した野菜もあったので、今年は少しゆっくり目にします。 

講習会は全部で16回を予定しています。第1回は312日、13日に開催します。今年度から新たに参加する会員の皆さんにも土の学校での実習をイメージしてもらえるようにしようと考えて、春の作付計画に沿って、第1回から第5回までの作業と学習項目を説明しました。 

屋内での説明の後、畑に移動して柏たなか農園の畑を見てもらいました。講習会の会場に使うビニールハウスでは今ちょうど発酵肥料を作っている最中。アンモニア臭がきつく、参加者らはつらそうでした。 


実習用の畑は、まだ前年度の秋冬野菜を収穫したままになっているだけです。それでも畝のかたちは残っているので、イメージはできそうです。新しい会員の方たちは11つの区画の広さに驚いたようでした。

 

畑の一番端まで歩いて行くと利根川の堤防に出ます。その先に広大な遊水地が広がり晴れた日は筑波山が良く見えます。この日はあいにくの曇り空でちょっと残念でした。それでも柏たなか農園「土の学校」ならではの開放感を感じていただけたと思います。



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月から来年1月まで11ヵ月間、柏市北部の広い畑で、土に触れ、野菜作りをとことん楽しんでください。

カテゴリー: 土の学校 柏たなか

投稿日:2010年12月6日 11:48 am

秋冬野菜が収穫最盛期のはずですが、なかなか思うようにはいきません。一番力を入れたはずのハクサイもイマイチです。苗を植え付けてから3カ月、90日にもなるのに結球した葉の上から押えて固く締まった感じのハクサイは一つもありません。そんな中で12月5日、「ハクサイ&キムチの会」を近くの船戸会館で開催しました。ハクサイを収穫し、そのハクサイを使ってキムチ漬けを作り、最後はキムチ鍋で身体を温めようという企画でした。素材の野菜の大半を柏たなか農園と地元の野菜で賄う「地産地消」もアピールするつもりでした。



しかし、柏たなか農園の畑で収穫してもらったハクサイは何とか結球はしているものの、葉の上から押えてギュッとしまった感じがしません。縦に半分に割って中を見ると葉の詰まり方がまだゆるゆるです。ハクサイの葉のしわしわの部分に虫も潜んでいます。



今年は全国的に秋冬野菜のできは良くないらしく、品薄でハクサイなどもかなり貧相なモノが結構な値段で売られていたりします。だからといってハクサイの出来が悪い言い訳にはなりません。柏たなか農園の近くでも結構まともなハクサイを作っている農家もあるからです。聞いてみると、やはり手のかけ方が違います。毎日のように畑を見周り、ハクサイの株元の土をほぐすように軽く耕し、早めに肥料を入れてきたそうです。その農家さんに頼みこんで立派なハクサイを少し分けてもらい、ハクサイ&キムチの会の参加者に配りました。プロの農家の技術力を感じてもらいたかったからです。



キムチ作りですが、まず収穫したハクサイを食べやすい大きさに切って、塩と植物性乳酸菌を混ぜ込み急速発酵させます(とはいえ最低24時間は漬ける)。発酵したハクサイ漬けにキムチ唐辛子やネギ類、イカの塩辛、果物などを混ぜ込んで約2週間ほど寝かせます。出来上がったキムチ漬けを使ってキムチ鍋を作ります。本当はこういうプロセスなのですが、ハクサイ漬け、キムチ漬けが出来上がるのを待っていたら1日で終わるはずがないので、実際にはあらかじめ作っておいたハクサイ漬けを使ってキムチ漬けの実習をしました。キムチ漬けもあらかじめ作っておいてキムチ鍋を作りました。複雑なキムチ漬けの作業工程を参加者全員が分業体制で進めていくので、1回で全体像を理解するのは困難だったかもしれません。何回かトライしてみて、キムチ漬けの作り方、習得してください。



キムチの会の前日、12月4日は柏の葉キャンパス駅前で開催されたマルシェ(フリーマーケットのようなもの)に出店しました。今年7月から参加して実に6回目になりました。今回はもみ殻クン炭を作る時の熱で作った焼きイモとサラダ感覚の食べやすい赤ダイコンが人気でした。



イベント会場の一角で面白い音楽演奏がありました。「柏の葉原人バンド」というグループが長い筒のような楽器を使って、原始時代をイメージさせるような不思議な音楽を奏でていたのです。機会があったらまた聞いてみたくなりました。

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