「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2013年5月6日 7:08 pm


 今年は作物の成長早いです。柏たなか農園の主力作物である「もち麦」は前年より1週間以上早いペースで成長しています。昨年は収穫開始が6月4日でしたが、今年は5月中に収穫を始められそうです。
 これに伴い、もち麦の「麦刈り体験」は6月2日(日)と8日(土)に開催することにしました。柏たなか農園のもち麦ファンの皆様にお集まりいただき、モチ麦の麦刈りを体験していただこうという企画です。日程は麦の成長を見て決めようと考えていたのですが、思ったより早かったので日程も繰り上げました。
 この麦刈り体験、昨年秋から募集してきた「麦畑オーナー」の皆さまは無料ご招待です。それ以外は1グループ1000円の参加費で体験できます。麦刈りした後はもち麦ごはんを召し上がっていただきます。稲刈り体験はよく見かけますが、麦はあまりないでしょう。麦刈り体験のいい機会です。ご関心ある方はぜひお申し込みください。
 麦だけでなく春野菜全般に成長のペース早いです。野菜作り教室「土の学校」でも植え付ける苗がどんどん育ってしまうので、予め決めておいた作付スケジュールを前倒ししなければならなくなっています。

投稿日:2013年4月29日 6:34 pm

2013年度土の学校の春の集いを昨日、開催しました。今年は「柏サラダ」なるものにトライしてみようというわけで、柏市のホームページを検索して気に入った3種類のレシピを取り上げました。カブとネギのシャキシャキサラダ、ホウレンソウのピリ辛、ホウレンソウとカブを使ったご当地トマト鍋。いつものバーベキューと焼きそばも食べました。柏たなか農園の自然環境の中で食べる料理の味は格別でした。

 シャキシャキサラダはカブとネギを細かく切って氷水に入れてしゃきっとさせるのがポイントだそうです。油揚げはバーベキューの鉄板でこんがり焼いて、ポン酢とゆずコショウを合わせ、カブの葉をトッピング。ホウレンソウのピリ辛はシメジといっしょにゆでたホウレンソウにワサビしょう油をあえただけ。いずれもとっても簡単なのにとてもいい味。トマト鍋は水を入れ過ぎてしまい、できばえはいま一つでした。いつか再挑戦したいです。

 土の学校では野菜の栽培のし方を勉強しますが、収穫した野菜の調理という後工程も大事です。春の集いで「柏サラダ」を取り上げてみて、簡単な調理でもとてもおいしい野菜料理ができることを確認することができました。

 「柏サラダ」というのは、全国のトップクラスの生産量を誇る柏のカブ、ネギ、ホウレンソウを使ったサラダのこと。この3つの野菜を使ったサラダを公募したところ全国から47の提案があり、その中から市民賞が選ばれました。

 柏サラダのレシピを印刷したカードがつくばエクスプレス(TX)柏の葉キャンパス駅前のUDCKなどに置いてあり、誰でも入手できるようになっています。柏サラダを一つのきっかけに、全国的にも有力な野菜産地である柏の野菜をもっとアピールしたいです。

 

投稿日:2013年4月13日 11:16 pm


オスのヤギが2頭、柏たなか農園に来てから今日で丸1年になりました。生まれたのは2011年12月なので1歳を過ぎた盛んな時期です。名前は黄色の首輪をしているのが「キイロくん」、青い首輪(首輪が切れてしまったので今は赤いのを着けています)は「アオくん」とつけました。でもヤギたちはいまだに覚えようとしません。人がつけた名前などヤギたちは関心がないのでしょう。彼らの関心事はもっぱら食い物の草。おいしい草を目の前にして2頭のヤギが文字通り「角突き合わせて」ケンカをします。

ヤギを飼い始めたそもそもの目的は畑の雑草をきれいに食べてもらうことでした。実際には好きな草を選び取って、嫌いな草は見向きもしません。このためなかなか芝生のようにきれいにはなりません。必ずしも当初目的にはそぐわなかったかもしれませんが、時々近所の子供らが農園に遊びに来てくれたり、農園の近くでイベントがある時など連れて行くとすっかり人気者になってくれたりと、別の意味で貢献してくれています。

そんなこんなでこの1年はヤギの世話に明け暮れたといってもよいでしょう。生き物ですから1日たりとも世話をしないということはできません。毎日の農作業はヤギを小屋から出すところから始まります。小屋から出したヤギが最初にすることは1晩ためた小便を出すこと。ヤギの小便は結構長く、3分くらいは普通です。小屋から出したヤギを草の多そうな場所に連れて行き、草を食わせます。ヤギを外に出している間にヤギ小屋のお掃除です。晴れた日は外に出しっぱなしでも良いのですが、雨模様の時は雨が止むのを待って外に出すようにしています。降ったりやんだりの日は空模様が変わるたびにヤギを小屋から出したり入れたりと振り回されます。
1月の大雪の日も、先週の大風の吹いた日も、ヤギの世話は続けなければなりません。ヤギの世話をするようになってからほとんど休めなくなりました。どうしてもという時にはボランティアで来てくれている岡本さんに頼んだりしていますが、ひんぱんにというわけにはいきません。柏たなか農園を始めた時は好きな時間に畑に来て好きなように農作業をして、適当に休むことができると思っていました。それが一転、ヤギが来てからというもの、ほとんど休めなくなりました。「休めない生活」はいつまで続くのでしょう?
今日、たまたまラジオから流れてくるおしゃべりに耳を傾けていました。沖縄では山羊の睾丸の料理があり、番組の出演者の一人がそれを食べた経験を語っていました。柏たなか農園のヤギは満1歳を過ぎ、盛んな時期なので料理して食べたらおいしいかもしれないなどと一瞬思ってしまいました。ヤギを食べてしまえば「休めない生活」にピリオドを打てるわけです。自分で飼っている動物は口にする気になれないという人もいますが、もしもそういう事態になったら私はどうするでしょう?

投稿日:2012年11月24日 9:55 pm


 柏たなか農園の主力作物であるもち麦、来年春の収穫に向けて種播きを急いでいます。少しでも早く種を播いて早く収穫したいと思うからです。どんなに頑張っても収穫は5月下旬以降なのですが、今月早々に今年のもち麦が売り切れてしまい愛用してくださったお客さんに半年以上も待たせることになってしまったことから「1日でも早く収穫したてのもち麦を届けたい」と焦ってしまうのです。収穫の秋、農園のイモ掘りや「土の学校」の収穫祭の他に、つくばエクスプレス沿線の駅前の青空市などのイベントにも次々と参加したため、もち麦の作業に時間を割くことができず、相当追い込まれました。

 ちょうど1ヵ月前の10月下旬、利根川の対岸、茨城県守谷市の畜産団地から柏市の農園まで牛フン堆肥をダンプ車で運んできました。1日6往復では足りなくて11月の初めにもう一度運搬作業をしました。堆肥の量は2回分合わせて30トン近くになりました。運んできた堆肥を軽トラに積み替えて麦畑に運び、スコップで畑に撒きます。軽トラに積み替えるためにショベルカーを借りなければならないのですが、今年はいつも借りている先の都合がつかなかったため、急きょ畑の近くの土建屋さんに頼み込み土木作業用のショベルカーを貸してもらいました。以前借りた農作業用のショベルカーに比べ桁違いに大きく、それはそれで扱いが大変でした。
 さらに10月下旬から雨の日が多く、1回あたりの降雨量も多かったので畑がぬかってしまい堆肥を撒布したくても畑に入れない日が続きました。何とか堆肥を散布できたところから麦の種播きを始め、あと一息というところまで来ました。
 今年のもち麦は先々週で売り切れてしまい、せっかく買いに来てくれた皆さまのがっかりされる顔を見るたびに申し訳ない気持ちになりました。収穫した農産物が売れなくて困るのはいつものことですが、売れすぎて困るというのは初めの経験です。
 「すみません、来年までお待ちください」というと「来年のいつ頃?」と聞かれて「5月末に刈り取って6月に販売を開始します」と答えると「半年以上も待つの?」と絶句されてしまいます。1年に1回しか収穫できないので、来年春まで待ってもらうしかありません。「来年のもち麦の予約をしてくださるといろいろ特典がついてきます」といって「麦畑オーナー」(トップページの「お知らせ欄」に詳細のせています)への契約を勧めるしかありません。品切れになるのがこれほどつらいとは知りませんでした。

投稿日:2012年11月11日 7:55 pm

秋も深まり柏地方のあちこちで収穫祭などが盛り上がっています。柏たなか農園は先週、千葉大学柏キャンパスのお祭りに、この週末は直売所「かしわで」の収穫祭に出店しました。千葉大では学生さんらがリアカーの上にものを載せて、お手伝いの子供らといっしょに売り歩く企画があったので、畑に植わっているサツマイモとラッカセイを土ごとそっくりリアカーに載せてもらい来場者に「イモ掘り」、「ラッカセイ掘り」のようなことをしてもらいました。かしわででは「ヤギくんと遊ぼう」コーナーを設けてもらい、子供らに餌の雑草や野菜くずを食べさせて遊んでもらいました。いずれも柏たなか農園の畑に来れば体験できることですが、そういう機会のない人たちには、こちらから出かけて行って疑似体験をしてもらおうという狙いです

 

千葉大のお祭りで学生さんらが考えたのは「ものを売る」というより「リアカーの上に載っているものを使って遊ぶ」ということでした。リアカーにはたっぷり土を入れ、そこにサツマイモとラッカセイを株ごと植え付けておきます。土の中にはあらかじめ色を塗ったラッカセイを埋め込んでおき、掘り出したラッカセイの色によって焼きイモなどの景品が当たるという宝探しゲームです。子供といっしょに来た親たちも普段土と触れる機会が少ないらしく、イモ掘り、ラッカセイ掘りの疑似体験を楽しんでいました。

かしわでの収穫祭では会場と駐車場の間の土のある場所に柏たなか農園の2頭のヤギ(名前はキイロくんとアオくん、両方オス)を連れてゆき、子供らと遊んでもらいました。子供らには角の生えたヤギが珍しく、はじめはこわごわと、次第に慣れてヤギの身体をなでたりしながら、餌の雑草や野菜くずを与えていました。子供だけでなくお父さんお母さんもヤギに食べてもらえる雑草を探すなど結構楽しんでいました。

 


 柏たなか農園では都市住民に畑に来てもらい農業に接する機会を作ろうとイモ掘りなどを開催してきました。それでも畑に来てもらえる人はほんの一握りです。もっと多くの人たちに畑との接点を作ってもらうにはこちらから出かけてゆくことも必要だと考えました。「わざわざ畑まで出かけるのはちょっと」という人たちにも今回は「農」を身近に感じてもらえる契機になったのではないかと期待しています。

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