「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2013年11月9日 9:44 pm

 11月9日に直売所かしわでの収穫祭に出店しました。柏たなか農園が出すものといえば「もち麦」の試食販売。柏市内最大の直売所だけあって大変な人出で、青空市などへの出店では今年一番の売上になりました。

 かしわでには3年前から出荷しております。もち麦の名前も少しずつ知ってもらえるようになり、麦やその他の穀類、いわゆる雑穀の中ではもち麦の売り上げがダントツです。
 直売所というのは、柏たなか農園のような新規参入の農家にとってとても頼りになる存在です。既存の農協などの農産物流通ルートでは伝統的な作物しか扱ってくれません。品質評価や出荷する時の荷姿などの特別の制約もあり新参者の入り込む余地はほとんどありません。もち麦のような新しい作物ははなから相手にしてもらえません。
 直売所なら地元では見慣れない作物でも置いてくれます。それどころか、店頭での試食販売なども積極的にサポートしてくれます。直売所という仕組みが新規参入を後押ししてくれているのです。そのおかげで柏たなか農園のもち麦も徐々に市民権を得られるようになったのだと思います。

 かしわでの収穫祭は10日も開催されます。焼きそば、まんじゅう、カレーなど屋台メニューの他、ネギ焼き、卵のつかみどり、詰め放題のみかんの袋詰めなどお遊び感覚で買い物を楽しめる出し物もたくさんあります。柏たなか農園の出店は9日のみですが、かしわでのお店の雑穀コーナーにはもち麦が置いてありますので、「試食」は無しですが普通に袋詰めのもち麦を購入していただくことはできます。明日の日曜、柏のかしわでにお出かけになってみませんか?

投稿日:2013年10月20日 3:57 pm

 ハクサイ苗の植付けがやっと終わり、昨日の雨降りの直前に防虫ネットをかけたところです。本当は10月上旬にやらなければならなかったのですが、あっという間に中旬が過ぎ、すでに下旬になってしまいました。年明けには「柏の野菜を使ったキムチ作り教室」を予定しており、秋冬野菜の準備が全体に遅れている中で、キムチの主役のハクサイだけはどうしても柏たなか農園で収穫しなければならないとの思いで植付けました。

 ハクサイは毎年、チョウやガの幼虫に侵略されボロボロにされます。害虫防除策としてハクサイを植えた畝全体を防虫ネットで覆い、さらに侵入してきた害虫をやっつけるために農薬を散布します。それでも侵入してくるのですから、昆虫たちの執念はすさまじいものがあります。彼らを讃えていてもどうにもならないので、とにかく最低限の防除策をやりました。

 今回植付けたハクサイは普通の大きさの「聖徳」と小さめの「舞の海」という品種です。いずれも早く結球するタイプで、11月には結球し、年内には収穫できるはずですが、植付けが遅かったのでどうなるでしょうか?

キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーまで手が回りません。せっかく苗を育てたのにこのままビニールポットの中で終わってしまいそうです。

投稿日:2013年9月24日 10:06 pm


 柏たなか農園の主力作物である「もち麦」を置いてくださるお店が増えてきました。この春までは柏市では、市内最大の直売所「かしわで」、市内最大の団地である松葉町団地にある「くらしの里」の2カ所でしたがその後、JR北柏駅前の「農家の集い」、東武野田線江戸川台駅前で手芸品などを扱っている「ピポット」(となりの流山市)、手賀沼沿いで農産物の販売でにぎわっている「道の駅しょうなん」が加わりました。「どこで売っているの?」と聞かれるたびに説明するのが大変だったのですが、とりあえず柏地方ではすぐ近くのお店を紹介できるようになりました。


 「かしわで」では昨年から、収穫祭などのイベントが開催されるたびに来場者にもち麦を試食してもらったことなどが功を奏してもち麦ファンが増えてきたようです。リピーターと思われるお客さんもいらっしゃるような感触です。「しょうなん道の駅」では9月中旬からもち麦を置いてもらったところ、驚くほどの売り上げになりました。この道の駅は通行量の多い県道沿いで特に地元農産物が人気の的です。お店全体に農産物が元気なことがもち麦の販売にもつながったようです。


 JR沿線では北柏駅前の「農家の集い」に初めて置いていただきました。これからJRの沿線、それからつくばエクスプレス(TX)の沿線の駅前でも置いてもらえる店を探そうと考えています。
 このほか利根川を渡った取手市の戸頭団地にあるスーパー「プロマート」でも置いてもらっています。この地域でももち麦ファンが少しずつ増えているらしく、この春から売れ行きがぐんと伸びてきました。
 TX沿線の駅前などで開催される青空市で「ここで売っていたの」と声をかけられることも良くあります。そして必ず「いつもはどこで売っているの?」と聞かれます。健康食品としてのもち麦(もち性の大麦でもみ殻のついていない裸麦)の効果についてテレビ番組で結構詳しく紹介されたことなどが影響しているのでしょう。

送料一律600円のネット販売も
 これまでもち麦を置いてもらうお店の開拓に力を入れてきましたが、全てのお客さんに「すぐ近くのお店」を紹介できるようになるまでには時間がかかります。そこで8月からは「ネット販売」も始めました。ネットでご注文いただくと、1袋500円のモチ麦を何袋でも送料は一律600円でお届けするサービスです。柏市内のお店まで出かけるのは大変という方はぜひネット販売をご利用ください。

投稿日:2013年7月25日 10:51 pm


夏の畑はとにかく草取りに追われます。生産的な作業ではないし、炎天下の草取りを積極的にやろうという気にはなれません。そうかといって雑草を放置すればあっという間に畑は雑草で覆い尽くされ、作物は雑草の勢いに負けてしまうでしょう。やむを得ず夏の間ずーっと、汗だくになって雑草退治に取り組んでいます。

 草取りの手段は、柏たなか農園の場合4つあります。一つはカマで草を11本刈り取って行く、いわば手作業。作物の間に生えた雑草を抜き取る時など狭い場所はこれを使うしかありません。次にガソリンエンジン付きの刈払い機を使って力任せに雑草をなぎ倒す、いわば物理的な手段。畝間の雑草が畑の作物を脅かしそうになった時など一気に刈り取ってしまいます。結構振動も大きく、1時間も作業をしていると手がしびれてきます。もう一つがトラクターで踏みつぶす。大がかりな物理的手段ですが、かなり深く耕運してもほとんどの雑草は生き返ってしまいます。

最後が除草剤散布です。ガソリンエンジン付きの噴霧器を使って雑草で覆われた畑の上から除草剤を撒きます。散布から数日で草は枯れ始め23週間で畑の色は黄色に変わります。化学的な手法で面積当たりの作業の負荷は一番少ないでしょう。ただし、全ての植物を無差別的に枯らしてしまうので、作物にかかると大変です。

 すべて除草剤散布ですませられれば一番楽なのですが、実際には作物の間に雑草が入り込んでくるので、作物のすぐわきに生えている雑草はカマで手刈りです。作物から少し離れたところは刈払い機で刈り取り、さらに薬剤が作物にかかる恐れがないほど離れた場所に除草剤を散布するという使い分けをしなければなりません。

 このところ猛暑が一休みしているので、その間せっせと草取りに励んでいます。やっとサツマイモの畑の草取りが終わったところです。サツマイモは5月末に植付け、このところ急速につるを伸ばしています。つるが伸びてきて雑草と絡まるようになると、刈払い機や除草剤による除草ができなくなります。といって広いサツマイモ畑の雑草をカマ1本で刈り取るのは無理です。ギリギリの段階で何とか刈払い機と除草剤による除草を間に合わせました。この先はサツマイモのつるがさらに伸びるので、刈払い機や除草剤散布ができなくなります。収穫まで約3ヵ月間、これから生えてくる雑草がサツマイモを脅かすようであればカマによる手刈りで対抗するしかありません。


 サツマイモよりもっと広いスイカ畑ではスイカを植え付けた畝はビニールマルチで覆い、畝間はもち麦を収穫した後の麦ワラを敷きつめてその下から雑草が出てくるのを抑えようとしています。麦刈りの後、
6月中ごろに植え付けたスイカはようやくつるを伸ばし、実も着き始めました。このタイミングで雑草もわずかな隙も見つけてワラの下、ビニールマルチのわずかな穴から這い出し、黄色のワラの上はいつの間にか雑草の緑で覆われようとしています。スイカのつるが伸び出した段階ではもはや畑全体を除草するのは無理なので、とりあえず背の高い雑草だけ手で抜き取りました。6月中ごろ植付けのスイカは8月後半から9月にかけて収穫です。それまで雑草に負けないようにスイカに頑張ってもらうしかありません。

投稿日:2013年7月15日 11:23 pm


 東京の雑司ヶ谷というところで毎月開かれているという青空市に、柏地方の野菜農家といっしょに出店してみました。出し物はいつもの「もち麦の試食販売」。結構な人出があり750g入りの袋詰めのもち麦の売れ行きは順調でした。都会の青空市に農家が直接売りに来るという物珍しさもあったのでしょうか?大きすぎるので店頭のお飾り用にと思い、ついでに持って行ったスイカも思いがけず販売でき、かなりの手ごたえを感じました。他の野菜農家もエダマメ、トマト、キュウリなどがよく売れていました。

 青空市の会場は雑司ヶ谷にある鬼子母神の参道で、この神様への参拝客などをメインターゲットにしています。ちょうど鬼子母神の境内で「手作り市」というイベントが開催されており、100を超す出店者が集まり大変なにぎわいでした。多分こちらのイベントの集客効果もあったのでしょう。昼を挟んで午後4時過ぎまでの開催時間内に、人の流れが続きました。
 鬼子母神の参道での野菜販売は行きかう人たちにはおおむね好意的に受け止めてもらえたようで、柏地方の野菜をアピールする良い機会になった気がします。これまで柏たなか農園の近くにあるつくばエクスプレスの柏たなか、柏の葉キャンパス、流山おおたかの森の各駅前で開催される青空市に何度か出店してきましたが、大消費地で開催されるイベントに参加するのは今回が初めて。柏たなか農園がめざす「都市の住民との結びつき」をさらに広げる機会になるかもしれません。

 普段柏地方のお店を見慣れている私にとっては、鬼子母神の参道や周りのお店は作りは派手でないのにとても個性的に見えました。昼食に入ったコーヒー店は、実は街の案内所のようなところで「コーヒー飲ませてくれるお店ありますか?」と聞いたところ「隣りにもあります」と言われて訪ねた店でした。言われるまでそこはただのしもた屋にしか見えませんでしたが、よく見ると店の前に小さい字でメニューが書かれた黒板が立ててありました。店の中は普通の家をリフォームしただけといった作りで、ゆっくりと落ち着いた時間を楽しめそうな空間になっています。
 この街には一見、目立たないながらも個性的なお店が他にもありそうです。柏地方にはなかなか見られないお店があるのはなぜなのか?一つ考えられるのは、車を乗り回す街ではないということ。私が入ったコーヒー店もそうですが、ゆっくり散歩しながら、途中でひと休みといった気分です。都会というとあわただしく、せせこましいといったイメージで見ていましたが、建物は密集していても意外に静かな空間があるのだと、認識を新たにしました。
カテゴリー: 出荷情報 お楽しみ
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