「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

投稿日:2013年11月24日 9:45 pm

23日、24日は焼き芋を売りまくりました。23日はつくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅前のマルシェ、24日は取手の競輪場で開催されたアートフェスティバルでした。両日とも持って行った焼き芋70数個は何とか売り切りました。

 焼き芋に使うサツマイモは11月に3回開いたイモ掘り体験で参加者らに掘ってもらったものです。7アールほどのサツマイモ畑ですが、いざ掘ってみるとものすごい量になります。イモ掘りの参加者らにもたくさん持って行ってもらったのですが、それだけではとても消化しきれません。そこで焼き芋にして、近くで開かれる青空市などで販売することを思いついたのです。

 実は今回の焼き芋は大失敗の前歴があるのです。11月3日に柏の葉キャンパスの近くの千葉大構内で開催されたマルシェで、以前も紹介したballoonの皆さんに焼きイモを売ってもらうことにしていたのですが、お昼ごろまでかかって結局焼き芋にならず、焼き芋販売を断念しなければなりませんでした。balloonの学生さんと子供らは頑張って早朝6時に畑に来て焼き芋作りの準備から手伝ってくれたのに大変申し訳ない結果になってしまったのです。

 そこで今回は、本番の前々日と前日に予行演習をしました。柏たなか農園の焼き芋は「もみ殻焼き芋」です。もみ殻をクン炭にするためにはクン炭製造器という簡単な装置を使います。昔の石炭ストーブのような煙突が立っています。予めたき火を焚いて、その上にたき火全体を覆うようにクン炭製造機の本体部分をのせます。次にクン炭製造器の周りをもみ殻で覆い、もみ殻の中に芋を突っ込んで1時間以上待ちます。そこで芋を掘り出すとおいしい焼き芋が出来上がっているはずです。ところが、11月3日は焼き芋ができる温度に届かず失敗しました。

 原因はもみ殻にあったらしく、今回は2013年産の採れたてのお米からでるもみ殻を使いました。その結果ホカホカの焼き芋ができることを確認しました。予行演習と本番とあわせて連続4日間、焼き芋を焼きました。2日目の22日金曜日は昼食におかずなしの焼き芋定食を食べたほどでした。
 23、24日のイベントだけではさばききれず、柏たなか農園のビニールハウスには芋がまだたくさん残っています。イモ畑もまだ掘り残した畝があります。残っているサツマイモをどうやってさばくか--これから考えるところです。

投稿日:2013年11月9日 9:44 pm

 11月9日に直売所かしわでの収穫祭に出店しました。柏たなか農園が出すものといえば「もち麦」の試食販売。柏市内最大の直売所だけあって大変な人出で、青空市などへの出店では今年一番の売上になりました。

 かしわでには3年前から出荷しております。もち麦の名前も少しずつ知ってもらえるようになり、麦やその他の穀類、いわゆる雑穀の中ではもち麦の売り上げがダントツです。
 直売所というのは、柏たなか農園のような新規参入の農家にとってとても頼りになる存在です。既存の農協などの農産物流通ルートでは伝統的な作物しか扱ってくれません。品質評価や出荷する時の荷姿などの特別の制約もあり新参者の入り込む余地はほとんどありません。もち麦のような新しい作物ははなから相手にしてもらえません。
 直売所なら地元では見慣れない作物でも置いてくれます。それどころか、店頭での試食販売なども積極的にサポートしてくれます。直売所という仕組みが新規参入を後押ししてくれているのです。そのおかげで柏たなか農園のもち麦も徐々に市民権を得られるようになったのだと思います。

 かしわでの収穫祭は10日も開催されます。焼きそば、まんじゅう、カレーなど屋台メニューの他、ネギ焼き、卵のつかみどり、詰め放題のみかんの袋詰めなどお遊び感覚で買い物を楽しめる出し物もたくさんあります。柏たなか農園の出店は9日のみですが、かしわでのお店の雑穀コーナーにはもち麦が置いてありますので、「試食」は無しですが普通に袋詰めのもち麦を購入していただくことはできます。明日の日曜、柏のかしわでにお出かけになってみませんか?

投稿日:2013年9月30日 10:14 am

29日の午後、雑草だらけになっていた柏たなか農園のカボチャ畑で「カボチャの収穫体験」を開催しました。今回のイベントには近くの東大柏キャンパスの学生さんらが主催する「balloon」というグループが子供らを連れてきて盛り上げてくれました。

 カボチャの苗を畑に植え付けたのは6月下旬でした。カボチャの品種は6種類。一番多く植えたのは「みやこ」というとても作りやすいカボチャです。表面が白い「伯爵」というカボチャも植えました。栗カボチャ、小さな坊ちゃんカボチャなど。これらは普通のカボチャの形をしていますが、これとは異なる首の長~いツルくびカボチャも4株ほど植えました。それから3ヵ月でカボチャのつるも伸びましたが、それ以上に雑草が繁茂してしまいました。

 夏はスイカの草取り、収穫、出荷に追われていたのでカボチャまで手が回りませんでした。9月に入ってカボチャ畑を見てみると畑とは言えないほど雑草に覆われ、草取りもどこから手をつけていいのか分からないような状態でした。放置しておくわけにもいかず、刈払い機で背の高い草を刈り倒し、カボチャの苗を植え付けた根元の部分に入り込んでいる雑草は引き抜くなど少し手を入れたところで「収穫体験」をしました。9月15日に収穫体験を開催する予定でしたが当日、台風が上陸したので29日に延期しました。その間にさらに雑草が伸びました。

 畑の外から見えるカボチャはほんのわずかです。ところが、収穫を始めてみると、雑草の下から出てくるわ出てくるわ、わずか6アールほどの畑ですが100個以上は採れたでしょう。大きさは、普通のカボチャで大きいのが1.4~1.5㎏でしたが、ツルくびカボチャはケタ違いで4~6㎏もありました。収穫の後は、料理の先生に作ってらった「カボチャのチーズケーキ」をみんなで食べました。
 この日参加してくれたballoonの皆さんには、10月5日に柏の葉キャンパス駅前で開催される青空市「マルシェコロール」で今回収穫したカボチャを販売してもらうことにしました。カボチャの収穫体験に参加してくださったみなさん、お疲れさまでした。

投稿日:2013年8月19日 4:00 pm


 お盆休みの最後の日曜日、柏の葉キャンパス駅脇に立つ高層マンションの谷間にジャガイモ畑を作ってきました。野菜畑を作るので協力してほしいと頼まれて行ってみたら、土は住宅用の土で、カチカチに固まり、その上に雑草がたくましく根を下ろしています。そのままでは畑にならないので、この日の参加者(大人と子供合わせて約30人)全員で畑の土を掘り起こすことから始めました。わずか30㎡ほどのスペースでしたが、猛暑の中での作業なので、これだけで息が上がってしまう若いお父さんもいました。

 ここからやっとジャガイモの植付けです。細長い畑に幅15cm、深さ15cmの溝を2本掘り、溝の底の部分に種イモを30cm間隔で置いていきます。イモとイモの間に有機肥料を小さい紙コップで1杯弱ずつ撒いて、溝に土を戻します。


 土を戻してしまえば外から見えるのは土を耕しただけの更地です。これからジャガイモの芽が伸びて、葉を茂らせ、やがて土の下に新しいジャガイモができるはずです。とはいえ植え付けた種イモが順調に育つか心配です。種イモがこの暑さに耐えてくれるかどうか? 高層ビルの谷間に射し込む陽光だけで十分な光合成ができるのだろうか? 雨風などその他の気象条件は普通の畑とどう違うのだろうか? 全く肥料の入っていない土にわずかな元肥だけで足りるのだろうか?


 11月にはこの畑のジャガイモを使ってカレーを作って楽しむ会を予定しているそうです。猛烈な暑さの中、頑張ってくれたお父さん、お母さん、子供たちの作業が報われ、おいしいジャガイモが収穫できるといいですね。
カテゴリー: お楽しみ 柏たなか

投稿日:2013年7月25日 10:51 pm


夏の畑はとにかく草取りに追われます。生産的な作業ではないし、炎天下の草取りを積極的にやろうという気にはなれません。そうかといって雑草を放置すればあっという間に畑は雑草で覆い尽くされ、作物は雑草の勢いに負けてしまうでしょう。やむを得ず夏の間ずーっと、汗だくになって雑草退治に取り組んでいます。

 草取りの手段は、柏たなか農園の場合4つあります。一つはカマで草を11本刈り取って行く、いわば手作業。作物の間に生えた雑草を抜き取る時など狭い場所はこれを使うしかありません。次にガソリンエンジン付きの刈払い機を使って力任せに雑草をなぎ倒す、いわば物理的な手段。畝間の雑草が畑の作物を脅かしそうになった時など一気に刈り取ってしまいます。結構振動も大きく、1時間も作業をしていると手がしびれてきます。もう一つがトラクターで踏みつぶす。大がかりな物理的手段ですが、かなり深く耕運してもほとんどの雑草は生き返ってしまいます。

最後が除草剤散布です。ガソリンエンジン付きの噴霧器を使って雑草で覆われた畑の上から除草剤を撒きます。散布から数日で草は枯れ始め23週間で畑の色は黄色に変わります。化学的な手法で面積当たりの作業の負荷は一番少ないでしょう。ただし、全ての植物を無差別的に枯らしてしまうので、作物にかかると大変です。

 すべて除草剤散布ですませられれば一番楽なのですが、実際には作物の間に雑草が入り込んでくるので、作物のすぐわきに生えている雑草はカマで手刈りです。作物から少し離れたところは刈払い機で刈り取り、さらに薬剤が作物にかかる恐れがないほど離れた場所に除草剤を散布するという使い分けをしなければなりません。

 このところ猛暑が一休みしているので、その間せっせと草取りに励んでいます。やっとサツマイモの畑の草取りが終わったところです。サツマイモは5月末に植付け、このところ急速につるを伸ばしています。つるが伸びてきて雑草と絡まるようになると、刈払い機や除草剤による除草ができなくなります。といって広いサツマイモ畑の雑草をカマ1本で刈り取るのは無理です。ギリギリの段階で何とか刈払い機と除草剤による除草を間に合わせました。この先はサツマイモのつるがさらに伸びるので、刈払い機や除草剤散布ができなくなります。収穫まで約3ヵ月間、これから生えてくる雑草がサツマイモを脅かすようであればカマによる手刈りで対抗するしかありません。


 サツマイモよりもっと広いスイカ畑ではスイカを植え付けた畝はビニールマルチで覆い、畝間はもち麦を収穫した後の麦ワラを敷きつめてその下から雑草が出てくるのを抑えようとしています。麦刈りの後、
6月中ごろに植え付けたスイカはようやくつるを伸ばし、実も着き始めました。このタイミングで雑草もわずかな隙も見つけてワラの下、ビニールマルチのわずかな穴から這い出し、黄色のワラの上はいつの間にか雑草の緑で覆われようとしています。スイカのつるが伸び出した段階ではもはや畑全体を除草するのは無理なので、とりあえず背の高い雑草だけ手で抜き取りました。6月中ごろ植付けのスイカは8月後半から9月にかけて収穫です。それまで雑草に負けないようにスイカに頑張ってもらうしかありません。

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