「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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投稿日:2019年4月30日 9:58 pm
毎年4月29日に開催してきた土の学校の「春の集い」、今年もやりました。毎年のことですが春のテーマは「サバイバル」、8年前の原発事故と首都圏全体に拡散した放射能汚染という大災害を思い起こし、農園という環境の中で限られた水や食材で煮炊きし、食べる体験をします。
まずはご飯炊きですが、炊飯用の飯ごう作りから始めました。竹やぶからもうそう竹を伐りだし、縦方向に2つに割り節と節の間にお米と水を入れられるように数十cmにカットします。竹を火にかければ燃えてしまいますが、伐ってすぐなら水分が多く簡単には燃えません。
竹飯ごうの節と節の間にお米ともち麦と水を入れてブロックとブロックの間に載せ、竹飯ごうの下から炭火で加熱します。この日の参加者は約80人、全員に行き渡らせるにはたくさんの竹飯ごうを載せられるだけのブロックを並べなければなりません。炊飯にかかる時間は約50分、炊けるまでゆっくり待ちます。
ご飯炊きと平行して味噌汁とバーベキュー用の具材を準備しました。柏の直売所「かしわで」で地元野菜を購入したほか、農園を一回りして食べられる野草を探しました。この日はノビル、コゴミ、フキを見つけてきました。味噌汁の具にしたり味噌を付けて生で食べたりと自然をたっぷり味わいました。
原発事故からわずか8年しか経っていないのに、時折「風化」という言葉も聞かれます。しかし、この事件はそう簡単に忘れ去られてはいけないことでしょう。それどころか、この先ずっと語り継がれ、再発を防止するにはどうすれば良いのかを考え続けなければならないはずです。「平成」という時代のくくり方(西暦1989年~2019年)が適切かどうかは分りませんが、この30年間では間違いなく最悪の環境汚染事件でした。今なお崩壊した原子力発電所の底にたまっているデブリを撤去できる見通しは立たず、飛散した放射性物質による環境影響がなくなるまでには気の遠くなるほどの時間がかかります。土の学校の春の集いでサバイバルをテーマにするのは、事件の記憶を思い起こす機会にしたいとの思いがあります。
投稿日:2018年12月30日 10:03 am
「土の学校」の実習畑も正月用の秋冬野菜を収穫して少し寂しくなってきました。1年の締めくくりはたき火の会です。林の中に倒れた大木が朽ちて燃えやすくなっています。水路の脇にいつの間にか大きく育ってしまった雑木も放っておけません。竹やぶも放っておいたらどんどん広がって畑に迫ってきます。これらを伐りだしてきて適当な大きさにカットし、井桁に組みます。この日は風もあったので風よけに畑の端の少し低くなった場所に薪をくみ上げました。
火を付け、勢いが強くなってきたら細かい枝や刈り倒した背の高い雑草、空の段ボールなども投げ込んでぼんぼん燃やします。会員さんの中には家の廃材を持ってきて火にくべる人もいました。家の中の無駄なものを捨てる断捨離のお手伝いにもなっているのです。
家の周りでたき火を楽しむ機会のほとんどない子どもさんにとっても土の学校のたき火の会はまたとない機会です。林の中から木の枝や竹の切れ端を取ってきて投げ込むなど夢中になっていました。
たき火をたいている間にかまどと七輪を使ってハクサイと豚肉のはさみ煮を作りました。もみ殻で焼く柏たなか農園特製の焼き芋も作り、心も身体も温めました。
畑のまわりはほとんど雑木林や竹林に囲まれています。唯一、利根川に面した北側が遠く筑波山を望む広~い空間になっています。このゆったりとした自然景観の中に身を置くと、年末の都会のあわただしさも忘れてしまいそうです。
投稿日:2018年8月19日 10:55 pm
夏休み終盤の19日、「親子でスイカ収穫体験」を開催しました。参加者は大人、子供合わせて70人以上の大盛況でした。柏市の広報紙に大きめのイベント紹介記事を載せてもらったことも多数の参加者確保に寄与していたようです。というのは、柏市でも柏たなか農園からは距離がある柏市南部からの参加者が比較的多かったからです。
今年の柏たなか農園のスイカは「ゴジラ」と「アジアン」の2種類。ゴジラというのは枕スイカといわれる横長で中身の赤い大きなスイカです。たまたまJR北柏駅の駅前にある「農家の集い」という食品スーパーに出させてもらった時にそこの社長さんがスイカの姿形がゴジラに似ているというので「ゴジラすいか」と付けてくれました。 アジアンはやや小ぶりのラグビーボール型で中身が黄色ですが、黄色の割に甘味が強く好評です。
今シーズンのスイカは上出来で、ゴジラもアジアンも糖度を測ると10度から11度を超えるものまで農園のスイカとしてはかなり高い数字がでました。うまく行った最大の理由は暑すぎた夏のせいです。7月後半から猛暑がつづき、農場は暑さで人が立っているのもつらいくらいでしたが、スイカにとってはカンカン照りは大歓迎。強い日差しに照らされて糖度をどんどん上げてくれたのです。
19日のスイカ収穫体験ではまず畑のスイカを残らず収穫しました。後始末として収穫した後の畑に残ったスイカのつるを集め、スイカの畝にかけたビニールマルチをはがすところまでやってもらいました。収穫したスイカの中から選んでもらい重さを測り、糖度も測りました。その後、ほどよい大きさのスイカを選んで試食しました。やはりスイカは甘さが大事、皆さん大満足の様子でした。最後は「重」「中」「軽」の3つに分け、参加者全員で山分けしました。
スイカ収穫体験は9月1日にもう1回開催予定です。参加者数はどうなるか、柏市広報紙の効果がどこまで続くか楽しみです。
投稿日:2018年6月23日 7:53 pm
2018年産もち麦の刈り取りから製品化までの作業がやっと一段落、すぐに営業です。20日は東京・品川区にある東京流通センターという大手流通業者が営業拠点などに使っている施設のイベント会場で開催された「地方創成・食の魅力発見商談会」に出展しました。21日はもち麦の最大の出荷先である東都生活協同組合の担当の方に柏たなか農園に来てもらいもち麦畑と生産設備、稼働状況などを見てもらいました。
20日の商談会は全国の第2地銀が音頭を取って、その取引先である食品メーカー、農家などの生産者と需要家との取引の機会を作ってくれるというもの。来場者が大手の流通業者など需要家に限られているので、出店する生産者側にとっては具体的な商談につながりやすいという点が魅力です。事前に商談会のWebサイトに出展者リストと出展内容について取引条件も含めた詳しいデータを載せてくれるので、出展内容を見て目的のブースを訪れそのまま商談に入るという方もかなりいたようです。
柏たなか農園の2018年産もち麦の生産量は2017年産の約4倍です。生産が増えた分を全部とは行きませんが、それでも生産量が増えたことで新規の取引先の開拓が可能になりました。地方創成商談会ではたくさんの名刺をいただき、その一部の方とは商談を始めさせていただいております。やっともち麦の販路拡大に乗り出せたというのが現在の状況です。
21日は最大の出荷先である東都生活協同組合の担当の方が柏たなか農園に来られて、生産体制全体を見てくださいました。もち麦はすでに刈り取った後でしたが、柏たなか農園の畑に加えもち麦を生産委託している先の畑の状況も見てもらいました。今年度から新たに導入した乾燥機と籾すり、選別などの後工程の機械設備、さらに袋詰めの作業を委託している施設などに足を運んでもらいました。担当の方が一番気にしていたのはやはり異物の混入問題で、すべての作業工程でいくつかの改善点を指摘していただきました。
今年の麦刈りは刈り取った後の乾燥・調整のための乾燥機を初めて自社設備として導入しました。機械設備の導入といっても新品など買えるはずもなく、お米を作っている農家からのお下がりです。埃だらけの機械のお掃除からはじめて、とにかく電源スイッチを入れ稼働にこぎつけました。乾燥機は高さが6m近い大きさで処理能力も大きいと思っていたのですが、実際に畑からもち麦の籾を運びこんで乾燥・調整作業をさせてみると処理能力は期待したほどではなく、今年度の収穫期間内では作付したもち麦全部を処理するのは到底無理だとわかり、結局収穫した籾の大半は米農家がもっている大規模な機械設備で処理してもらいました。この先、もち麦の生産量を増やすとしても対応する設備をすべて自社で持つのは難しいということが分かってきました。
投稿日:2018年4月30日 12:14 pm
今年もGWの前半に土の学校の「春の集い」を開催しました。史上最悪の環境汚染をもたらした2011年の原発事故以来、春の集いでは土の学校の会員の皆さんで懇親を深めると同時に、環境を守ることの大切さをみんなで考える機会にしてきました。農園が避難場所になったらどうするかを考えながら、できるだけ地元のもの、自然のものを使うとか、少ない水で調理するとか工夫しながら料理を作ります。
今回は近くの竹やぶの竹を使ってみんなで竹ご飯(=柏たなか農園の主力作物である「もち麦」を混ぜたもち麦ごはん)を炊きました。まず竹やぶから孟宗竹を数本切りだしてきます。火にかけた時に竹が焼け落ちてしまっては失敗なので、切り出した直後の燃えにくい竹が良いのです。新鮮な竹を、斧を使って縦方向に真っ二つに割ります。次にのこぎりで節間一つ分ずつ切って竹の飯盒を作ります。節と節の間にもち麦をまぜたお米と水を入れ、アルミホイルでふたをしてそのまま炭火にかけます。
ここから約40分で炊きあがりですが、こういう時の40分は結構長く感じます。まだか、まだかと皆さん気になります。本当は炊きあがりを見てから飲食を始めようとしたのですが、待ちきれそうもないので先に始めてしまいました。準備作業が長かったので皆さん、喉がからからでまず飲み物があっという間にはけてしまいました。そうこうしているうちに竹ご飯も炊けました。竹の飯盒で炊いたもち麦ごはんは自然の香り豊かで好評でした。
ご飯の他には味噌汁、バーベキューと野草のサラダを用意しました。野草はイベントが始まる前に希望者に来てもらい、畑の周りにあるノビルやコゴミ、フキなどを採集してもらいました。味噌汁やバーベキューに使う野菜は農園のが間に合わなかったので直売所で柏市内で採れた野菜を使いました。
原発事故から7年が経ち、記憶もうすれてきていますが、事故がもたらした深刻な環境汚染のことは忘れられません。柏市を含む千葉県北西部地方は大人口を抱える都市部の割に豊かな自然と広大な農地があります。かけがえのない自然と農地を守るためにも普段から地域の環境に親しむ機会を持つことはとても大事なことだと考えています。