「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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投稿日:2017年2月1日 12:22 am
NHKの「趣味の園芸・やさいの時間」でおなじみの藤田智・恵泉女学園大学教授を講師に、東京大学柏キャンパスで講演会を開催しました。柏市ではここ数年で体験農園が10ヶ所以上に増えるなど市民が身近に野菜作りを楽しむことができるようになってきたことから、知名度の高い藤田先生に柏に来てもらい柏市とその周りの地域のやさい作りブームを盛り上げて行こうというねらいです。
テレビで人気の藤田先生だけに会場の東大柏キャンパスの図書館メディアホールがほぼ満席に近い人が来てくれました。講演のテーマは「やさい作りを楽しもう!!」。市民農園などで上手にやさいを作るポイントなどを話していただくはずでしたが、先生が教鞭をとる女子大での苦労話や登場するタレントさんたちの舞台裏など大いに脱線して会場が盛り上がりました。
当然のことですが演壇に立つ藤田先生はテレビの番組に出ていた時とおなじ体型、「やさいはたくさん食べているのですが、肉も好きなので太ってしまう」とのこと。柏たなか農園の主力作物である「もち麦」をご存じなかったので先生にサンプルをお持ちいただきました。この1-2年、テレビでも良く取り上げられているのもかかわらず「食べるのを我慢せずに太り過ぎを改善できる」という「もち麦の効用」を先生にも知っていただきたいとの思いです。
今回の講演会は柏たなか農園主導で進めたのですが、市内の4つの体験農園(ベジフレ、おおたかの森の畑場、オークファーム、シェア畑)も協賛という形で参加していただき、講演会でも皆さんに壇上に上がってアピールしていただきました。また柏市農政課も講演会のタイミングに合わせて柏市内の体験農園マップを作ってくださるなど行政面からのご支援もいただきました。東大柏キャンパスの施設を一般市民向けの講演会に使わせていただいたことも画期的でした。これからも機会を見つけて市内の体験農園の共同企画など仕掛けて行きたいと考えています。
投稿日:2016年11月20日 10:40 pm
2017年産もち麦の種播きがようやく終わりました。2016年産もち麦が需要急増で6月に出荷を始めてすぐに在庫不足に陥ったことから2017年産は柏たなか農園以外の農家に作ってもらう「委託生産」を大幅に増やしました。3年前から委託している未来農場のほかに利根川の対岸の茨城県つくばみらい市などでも新たに委託生産を始めました。。
今回の委託先はまず、3年前から作ってもらっている未来農場。利根川の河川敷に100haもの広大な畑をもつ大農場です。この農場で2016年産もち麦は2ha作ってもらいましたが2017年産は4haに増やしてもらうことにしました。
今年からつくばみらい市で作ってもらうことになったのは「農事組合法人筑波みらい」という若手農家中心の農業生産組織です。この組織はつくばみらい市内で耕作放棄状態になりそうな農地を借りて、農家の代わりに耕作しようというものです。この組織は作れる農産物なら何でも作るではなく、売り先が見えている作物だけを作るという営業先行の事業展開が強みです。そのためには空いている農地でも耕作条件の良い農地から優先して組み込んでゆくということになります。こうした考えに基づいてすでに34haもの農地を管理しています。そのうちの2haで今回、柏たなか農園の委託でもち麦を作ってくれることになったのです。柏市内でも、あるネギ農家にお願いして、作付計画が決まっていなかった約30aの畑でもち麦の委託生産を引き受けてもらうことになりました。
こうした委託生産の拡大は、この夏から農家や農事組合法人との交渉を進めてきたもので、ようやく種播きにこぎつけることができました。種播きしたもち麦がこのまま順調に育ってくれれば、来年5月末には今年の生産量の2倍以上のもち麦を収穫できるはずです
投稿日:2016年5月26日 5:54 pm
柏たなか農園の主力作物・もち麦の刈り取りがこの2日間で終わってしまいました。例年5月末か6月初めでしたが今年は生育が良く、月末まで待っていたらほとんど倒伏してしまいそうなので刈り取りを早めなければならなくなったのです。
麦の収穫に使う機械(コンバインというのですが)は昨年まで使っていた水色の機械が壊れてしまい、修理に出していたのですが型式が古く補修に必要な部品が入手できないため修理不能となってしまいました。ダメだとわかったのが4月後半で急きょ中古のコンバインを探しました。ネットオークションで外側赤い色のコンバインを見つけて配送してもらったのが22日。機械の機能など詳しく調べる余裕もなく25日の麦刈り本番に突入してしまいました。
中古の機械ですからまともに動かないこともあります。もし本番で動かなくなったらどうしようかと不安でした。収穫できなければもち麦は倒れてしまい、少し時間が経つと全滅してしまいます。25日の本番で動かした結果、とにかく刈り取りだけはできました。ですが、収穫した麦の粒を収納してあるタンクから外部に吐き出すところに大きな欠陥がありました。吐き出し口の底の部分がしっかり止められていないため麦粒を吐き出す際に一部が底から漏れてしまうのです。もれ出てしまう麦粒の量も半端でありません。たらいのような大きな容器を受け皿にして少しでも回収しようとしたのですが、かなりの損失になってしまいました。26日も引き続き赤い色のコンバインを動かし、とにかく柏たなか農園で栽培しているもち麦を全量収穫しました。農園の畑は一昨日までもち麦の穂の紫色に染まっていましたが、今は刈り取り跡の黄色い麦ワラが敷き詰められています。
この後、近くの未来農場に委託して栽培してもらっているもち麦も刈り取りをしてもらいます。こちらも例年より大幅に前倒しで作業をお願いしています。
収穫の後、麦粒を乾燥しゴミを取り除くなどして袋詰めしてようやく製品の形になります。後工程の準備はこれからです。これからしばらくもち麦関連の作業に追われます。
投稿日:2016年5月15日 7:10 pm
農園の麦畑は4月下旬から紫色に色づき始め5月に入ると見る見る間に畑全体が紫色に変わってきました。今年のもち麦は成長速度が例年より早い気がします。柏たなか農園のすぐ近くで委託でもち麦を生産してもらっている「未来農場」のもち麦畑も、もち麦の紫色にきれいに染まっています。収穫はいつもは5月末から6月初め、梅雨の来る直前にしていたのですが、このまま行くと少し繰り上がりそうです。
収穫のタイミングを計るにはいくつかの指標があります。もち麦の畑全体が紫色に変わり、さらに穂先が少し首をかしげるように曲がってくること、そして水分量が30%を大きく下回り25%近くまで低下することです。このタイミングを過ぎると倒伏といってもち麦が地面に倒れ込んでしまい、倒れた穂を起こしながらの刈り取り作業は品質の低下を招きます。さらに梅雨に入ると収穫用の機械を動かすことも難しくなります。
現在、穂の色はすっかり紫色に変わりましたが、首をかしげるまでは行っていません。サンプルとして穂を切り取って調べても30%を切るのはまだ一部にとどまり、全体としては30%を大きく下回るまでには行ってません。これから毎日、天気予報と畑の麦の穂を見比べながら収穫のタイミングを図ります。
投稿日:2016年4月19日 11:52 am
わずか3週間足らずで柏たなか農園の主力作物・もち麦の在庫がなくなってしまいました。3月末、テレビの全国放送でこってり、もち麦ごはんを紹介していただいたからです。柏市内でもち麦を置いてもらっているすべてのお店で通常の4-5倍も売れてしまいました。他県のもち麦生産農家に聞いてもどこも在庫が払底しているといいます。テレビの影響の大きさには本当に驚かされました。
テレビ番組ではもち麦ごはんを食べていると肥満を防ぎ肌荒れ、花粉症などを軽減できることを面白おかしく紹介してくれたらしいです。(私はふだんテレビはほとんど見ないので、今回の番組も見た人から内容を聞いただけですが…) メタボ対策にとても効果があることは関係者の間ではよく知られており、柏市や周辺の青空市に出店した時などにPRしてきたことで、柏たなか農園でもチラシを配布したりしてきました。こうした地道な活動で知名度は少しずつ上がり固定ファンもついてきたと感じていたのですが、テレビの反応を見るとまだまだ浸透していなかったと改めて感じております。というわけで2015年産のもち麦の在庫はなくなりました。
2016年産はすでに穂が出そろいこれから麦粒の中に養分をため込む段階です。まだ麦の穂があおあおとしています。5月に入ると麦の穂が紫色に色づき一面のもち麦畑は幻想的な景色へと変わって行きます。すっかり色づいたところで5月末に収穫します。収穫したもち麦は乾燥させ、ゴミを取り除いて袋詰め、出荷は6月後半からになります。それまでしばらくお待ちください。