「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ
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投稿日:2014年12月9日 8:42 pm
11月末にやっと種を播き終えた柏たなか農園のもち麦が一斉に発芽しました。種まきが遅れたので心配でしたが、とりあえず薄緑色のじゅうたんのような麦畑をみて一安心です。これから収穫まで6カ月近くかかります。柏たなか農園のもち麦は収量がやや少なめで、収量アップが目下最大の課題です。対策も考えてはいますが、結果はどうなるか、来年5月に答えが出ます。
麦は寒さと乾燥が大好きな作物です。高温多湿を好む米とはまるで正反対です。とはいえ、種播き時期はあまり低温では発芽が悪くなるので本格的な寒さが来る前に種まきして発芽させます。冬の時期は地上部の伸びは抑えて、もっぱら地下の根っこをぐんぐん伸ばしてほしいのです。
先週から寒さが一気に強まり、毎朝見る畑は霜が降りて真っ白です。ハクサイなど冬野菜は寒さで葉がしおれるものもあります。とはいえ、寒さにあたるとかえって甘味が増すものもあり、野菜作りの中で一概に寒さを嫌うわけではありません。寒さ対策をしっかりやって、おいしい冬野菜を収穫したいです。もち麦も寒さの中で根っこをぐんぐん伸ばしてくれると期待しています。
投稿日:2014年11月25日 5:25 pm
種播きといっても、その前にやらなければならないことがあります。夏の間に雑草だらけになった畑をきれいにして、種を播ける状態にしなければなりません。枯れ草だらけの地上部をトラクターで耕すだけではきれいに整地できそうもない時は先に枯れ草を燃やすなどの処理をしなければなりません。
その次に堆肥を畑に投入します。堆肥は10アール(約300坪)当たり2トン~3トンになります。今年種播きする面積は約80アールなので少なくとも20トン近く投入しなければなりません。これだけの量の堆肥を利根川の対岸の守谷市の牧場から運びこんでから軽トラに積み替えて畑に散布する作業が大変です。堆肥の山をスコップで崩し軽トラの荷台に投げ込むのですが、荷台をいっぱいにするのに約300回、スコップを上げ下げします。80アールの畑に投入する堆肥を軽トラに積み込むには数千回スコップを使うことになります。一気にやったのでは身体が壊れてしまうので休み休みやることになり、なかなか進みません。
堆肥を入れた跡を一度トラクターで耕うんしてからようやく種播きです。肥料と混ぜた種をバケツに入れて畑に播いて行きます。種まきした跡を軽く耕運して種麦を土と混ぜます。
昨年はここまでで一段落だったのですが、今年はこの後除草剤を撒きました。冬を越して麦が育つころになると雑草もいっしょに伸びてきて麦の成長の邪魔をします。もち麦収穫時には雑草の実が不純物として混入し品質が損なわれます。雑草の被害を防ぐため、収穫前に麦畑に入り雑草を手作業で引き抜いていたのですが、この作業があまりに負担が大きいので予め除草剤を撒いておき、収穫前の草取り作業を軽減しようと考えたのです。その分、種播き段階では1工程、作業が増えてしまいました。
種播きの作業内容が昨年より増えたにもかかわらず作業日程を遅らせたのだから、作業終了時期がずれ込むのは当たり前なのですが、それにしても遅れすぎです。最終段階でまた天気が崩れてしまい種播きの作業が中断しています。昨年に比べ約10日の遅れを来年5月末~6月初めの収穫までに取り戻せるでしょうか?
利根川に近い方の畑の角には年の最後に咲く花、皇帝ダリアが誇らしげにピンクの花を開いています。
投稿日:2014年8月17日 5:25 pm
昨日16日はこの夏のスイカ収穫体験の第1回目を開催しました。参加してくれたのは柏市、松戸市から来てくれた親子連れなど4グループ。柏たなか農園のスイカ畑から1人4個程度収穫して畑から運び出し、軽トラックに乗せました。収穫したスイカを1個ずつ、秤にのせ重さを測り、重さ別にグループ分けしてすぐに出荷できるところまでやっていただきました。実際の農家がスイカ畑でスイカを収穫して出荷の準備をするまでをイメージしたのですが、十分に感じ取ってもらえるような体験になったでしょうか?
柏たなか農園で作っているスイカは枕スイカといって長丸型のスイカです。フツーの丸いスイカに比べて皮の部分が厚くその分、重量もあります。今回のスイカ収穫体験で参加者が畑から採ってきたスイカは平均すると約8kg、一番大きいのは11.8kgもありました。畑でスイカのつるからスイカを切り取るのは簡単ですが、切り取ったスイカを畑から運び出すのが大変です。その後も計量などのためスイカを移動させるたびによっこらしょと重いスイカを持ちあげなければなりません。働き手のお父さんらも汗だくになってスイカ運びをやっていました。
農作業の後は収穫したスイカを割って試食してもらいました。その後はお茶タイム、といってもスイカの日なので予め家で作ってきたスイカジュースを紙コップに分けて飲みました。お茶受けは柏たなか農園の主力作物であるもち麦を使った焼き菓子(取手市のケーキ屋さんが作ってくれたもの)を出しました。最後に参加者1グループにつき2個ずつ、大きなスイカを持って帰ってもらいました。
農園で収穫したスイカは重さ別に値付けをして地元のスーパーなどの店頭に並べて販売します。その際、今年は千葉県から「千葉エコ農産物」の認証を受けたので、証明となるシールをスイカに貼りつけます。千葉エコ農産物というのは従来型の農産物の作り方(「慣行農法」と呼んでいる)に比べ農薬や化学肥料の使用量を半分以下に抑えるなど、環境に優しい方法で作った農産物だと千葉県が認証したものです。柏たなか農園の場合、もともと農薬使用量は必要最小限なので問題なかったのですが、化学肥料(主として窒素成分)の使用量を減らすためにちょっと割高なイセキ農機の「有機複合肥料」を去年から使うようにしてきました。「千葉エコ農産物」のシールを貼ってあることを消費者が評価してくれることを期待しております。
8月もお盆を過ぎてからのスイカの出荷は出足が遅いような気がしますが、柏たなか農園の場合、5月末から6月にかけて主力のもち麦の収穫から出荷までの作業があるので、スイカの作業はどうしても遅くなりがちです。もち麦の作業の合間を縫って植え付けたスイカもつるを延ばすころにはスイカ畑が雑草で覆い尽くされてしまいます。7月からずう~っと雑草を取り続けてようやくスイカを収穫できるところにきました。
柏たなか農園のスイカ収穫体験は8月30日にもう1回開催します。参加ご希望の方はお名前、参加者数、住所、電話番号を書いて以下のアドレスにお送りください。
mochi47mugi@gmail.com
なお、参加費は1グループ(1家族程度を想定)につき1000円です(トップページのお知らせ欄参照)。
投稿日:2014年6月23日 10:46 pm
もち麦、地元柏の市内で販売始めました。2014年度はこれまでより小さな450g入りで袋詰めしました。450g入りだとお米4対もち麦1の割合でもち麦ごはんを作ったとして3合炊きで約10回分になります。このくらいだと初めての人でも気楽に購入してもらえると考えたのです。
この450g入りのもち麦を置いてもらっているお店は、柏たなか農園の最寄りの柏たなか駅前にある食品スーパーのカスミストア、市内最大の直売所「かしわで」、手賀沼のほとりに立つ「道の駅しょうなん」、JR北柏駅前と大津が丘団地の「農家の集い」などです。カスミやかしわでではお米コーナーの隣り、道の駅しょうなんではレジのわきに置いてもらうなど、地元産ということもあって優遇してもらっているようです。最近、大麦が健康食品としてテレビなどで紹介されていることもあり、売れ行きは昨年よりも加速度がついています。
とはいえ、今年はもち麦の出荷量がかなり伸びるだろうと想定して作付面積を増やし、生産量は前年の約3倍、7000kgを超えています。これだけ大量のもち麦は一気に売ることはできないので、とりあえずは北柏駅前にある冷温倉庫に置いてもらい、在庫がなくなりそうになったら倉庫から取り出すことにしています。
これまでも紹介しているように柏たなか農園のもち麦を置いてもらっているお店はほぼ柏市内に限られています。今年からは柏市内にとどまらず、もう少し広いエリアの需要を取り込んでいかなければなりません。もち麦の販路開拓は今年の柏たなか農園にとって大きな課題です。
投稿日:2014年5月29日 11:11 pm
もち麦の収穫始めました。明日までに柏たなか農園のもち麦、大部分を収穫します。ごく一部は今週末に開催のイベント「もち麦収穫体験」で刈り取ります。
畑はもち麦の紫色一色に染まりました。その畑にコンバインを入れてどんどん刈り取って行きます。今日は市道と県道に挟まれた場所にある畑(H14と呼んでいる)の7割くらいを収穫しました。一部、雑草がひどくコンバインでの収穫作業も難航しましたが、息子に手伝ってもらい、何とか作業を進めることができました。明日は利根川の堤防の手前の畑を全て刈り取ります。
刈り取った麦は乾燥・調整といって水分量を下げてゴミを取り除き保存性を良くしてから一部を袋詰めし、残りを低温の倉庫で保管します。
今日も新年度のもち麦の販売予定のお問合わせをいただきました。このまま順調に行けば6月第3週から柏市内の直売所などの店頭に置かせていただきます。柏たなか農園のおひざ元、つくばエクスプレス柏たなか駅前でも去年からの継続でスーパー・カスミストアのお米・雑穀コーナーに置いていただくことになっています。
今週末の土日はもち麦の麦刈り体験イベントです。麦刈り用のカマを使って麦刈りを体験してもらいます。その後、2014年産もち麦で炊いたもち麦ごはんを試食していただきます。