「都市」と「近くの農業・農村」を結ぶ柏たなか農園のブログ

農村ならではの景観を売り物に

投稿日:2016年1月21日 10:51 pm



柏たなか農園の魅力の一つは農村ならではの景観だと思います。南北に細長~い畑の東側は水路をはさんで背の高い雑木林と竹林、野鳥も多数生息しています。西南は少し高くなったとなりの農家の畑があり、夏は杉の木立が唯一の日陰を作ってくれます。北側は広大な利根川遊水地を見下ろし、対岸の茨城県側には筑波山が大きく横たわっています。農園の畑も春にはもち麦が実り紫色の幻想的な景色を見せてくれるなど魅力いっぱいです。「この景観、使えますよ」――去年秋、一人の若者が畑を訪ねてきてこういいました。その若者は「地元の人に案内してもらう旅」をTABICAというサイトで紹介する仕事をしているという。農園の景観は旅のネタにしてもらう価値がありそうだということで、彼の話に乗りました。



 

まず「キムチと焼き芋を楽しむ旅」という企画を載せてもらいましたが12月も押し迫ってからだったこともあり「申し込みなし」で残念ながら中止。TABICAのサイト以外にほとんど告知なしだったので無理だったようです。と思っていたら年明けに「参加者3人、110日に開催してほしい」という日程決め打ちのリクエストが入ってきました。急な話で戸惑ったのですが、リクエストした人が「東京・新宿に住んでいる」と聞き、新宿は私の故郷でもあるので急きょ開催することにしてしまいました。もちろん告知の時間などないので参加者はリクエストしてきた3人と、土の学校の会員さんでキムチに興味ありという方お一人に声かけして計4 

 

当日やってきたのは大学時代の友人同士という3人の「リケジョ」。そのうち一人が新宿の住人で、他の2人は埼玉県と岐阜県から。友人同士誘い合ってはるばる千葉県北西部地方に来てくれたというわけでした。

 

最初に畑に案内してハクサイを収穫してもらいました。広い農園の一角にあるハクサイ畑で包丁を使ってハクサイを収穫します。外側の葉は虫に食われているのでばさばさ切り落します。ハクサイの葉をよく見るとシンクイムシやヨトウムシなどいっぱいいますがさすがリケジョ、全然こわがりません。

 

その後ハクサイキムチの漬け込み講習を受講してもらいました。理系の才媛だけあって、まるで理科の実験をやっているようにハクサイとキムチの漬け込み作業をテキパキと、時々先走りし過ぎで順序を間違えたりしながら進めて行きます。漬け込みの際、キムチ漬けの素になる発酵バクテリアの働きを良くするためにいろいろな工夫を仕込んでおくのですが、その作業の一つ一つがどのような意味を持つのかといった説明をする時の理解の早さに感心しました。

 





 畑に来て彼女らが一様に感動してくれたのが柏たなか農園の田舎らしさ、そして他に何もないという開放感でした。やはり畑の景観は旅のネタになるようです。


 昨年はつくばエクスプレス・柏たなか駅の隣りの柏の葉キャンパス駅周辺のマンションの住人らがバスツアーで農園を見学に来ました。来年柏たなか駅のそばに建つ予定のマンションンの売り込みを担当する人から農園の写真をパンフレットに掲載できないかという相談もありました。やはり農村には都会では見ることのできない景観の魅力があります。今年も農村の景観を楽しんでももらえる企画をやってみようとあれこれ考え中です。

 

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